ゲームの本質は「緊張と緩和」 バイオハザードを生み出した三上真司の制作魂
──三上さんでも感覚として間違ってしまうこともあるわけですね。 万能じゃないですからね……。だから、いま制作中のプロジェクトでは別にディレクターがいるので、自分は大きな部分でチェックはするけど、通したあとはできるだけ口を挟まないようにする。そこで言いすぎるとバランスがおかしくなりますから。そのあたりは難しいところです。 ──ゲームのおもしろさは時代とともに変化するのでしょうか。 昔、師匠に習ったのは、ゲームで必要なのはわかりやすさと気持ちよさと信頼だと。それはいまも変わってないと思うんです。つくり手の目線だけに偏りすぎてはいけない。本当は画面を見た瞬間、直感的に「おもしろそう!」と思えるゲームがいいんです。自分の経験では、考えに考えて理屈でつくったゲームより、直感的に思いついたアイデアのゲームのほうがおもしろい。だから、できるだけシンプルにいければと思います。 ゲーム制作の世界の価値観は、制作にお金を出資した側はお金儲けしたいし、お客さんはおもしろいゲームやりたいし、つくり手は喜んでもらえるものをつくりたい。三つのトライアングルが成立しないといけない。どれかが偏るのは続かないんです。そういうものをつくっていきたいです。
森健(もり・けん) ジャーナリスト。1968年東京都生まれ。早稲田大学卒業後、総合誌の専属記者などを経て独立。『「つなみ」の子どもたち』で2012年に第43回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。『小倉昌男 祈りと経営』で2015年に第22回小学館ノンフィクション大賞、2017年に第48回大宅壮一ノンフィクション賞、ビジネス書大賞2017審査員特別賞受賞。公式サイト 「サイコブレイク」、「サイコブレイク ザ・コンセクエンス」、「サイコブレイク2」クレジット: PsychoBreak(TM) and related DLC (C) 2014-2015 ZeniMax Media Inc. Developed in association with Tango Gameworks. PsychoBreak, Tango, Tango Gameworks, the TA logo, Bethesda, Bethesda Softworks, ZeniMax and related logos are registered trademarks or trademarks of ZeniMax Media Inc. in the U.S. and/or other countries. All Rights Reserved. (C) 2017 Bethesda Softworks LLC, a ZeniMax Media company. PsychoBreak, Tango, Tango Gameworks, Bethesda, Bethesda Softworks, ZeniMax and related logos are registered trademarks or trademarks of ZeniMax Media Inc. in the U.S. and/or other countries. All Rights Reserved.