ゼブラが打ち出す新しい油性ボールペン! 今までとはデザインもインクも一味違う「ブレンU」の開発秘話
ゼブラの「ブレンU」は、「ストレスフリーな書き味」をコンセプトにした「ブレン」シリーズの新製品なのですが、シリーズを通して踏襲されていた独特なデザインを大幅に変更した上に、新開発のS油性インクを搭載した、従来のブレンとは一味違った製品になっています。 【画像:「ブレンU」のカラー展開】 もちろん、筆記振動を制御した「ブレンシステム」は搭載されていますし、デザインも「ストレスフリーを表現するシームレスなデザイン」を体現するものになっていて、根幹は従来のブレンを引き継いでいます。 文具に詳しい人ほど、「え? これがブレンなの?」と思うかもしれないデザインと書き味ですが、今回、ゼブラが提唱したのは、「不安定な場所でも濃く書けて使いやすい(※)」という新しい提案。 ※不安定・低筆圧条件での同一ボール径当社従来品との比較 偶然ではあるのですが、三菱鉛筆の「ジェットストリーム ライトタッチインク」や、ぺんてるの「フローチューン」といった低粘度油性インクの新製品が立て続けに出た中で、このゼブラの「ブレンU」は、どういう製品なのか、ゼブラの開発スタッフにお聞きしました。
◆筆記時のペン先のガタつき、「ブレ」に注目
「元々、2015年に『ブレン』の開発が始まった時点で、すでに日本の筆記具は安価で高品質なものが出そろっていました。その中で、それらの素晴らしい筆記具がまだ満たせていないニーズがないかというのを探すことから始まったんです。 一方で、これはどこの筆記具メーカーでも同じだと思いますが、より書きやすいボールペンやインクの開発というのは基礎研究的にずっと継続して行っています。 そんな中で、完成してヒットしているボールペンを自社のものも、他社のものもひたすら書き比べていて気が付いたのが、筆記時のペン先のガタつき、『ブレ』だったんです」と、ブレンUの開発を担当したゼブラ株式会社プロダクト&マーケティング本部の瀬川美帆さん。 そこから生まれたのが、ガタつきを抑えるブレンシステムであり、長時間ボールペンを使う機会の多い事務職の人に向けたデザインであり、それらによって新規性のあるボールペンとしてヒットしたのが「ブレン」シリーズでした。 その後、新しい低粘度油性インクである「S油性インク」ができて、そのインクを使った新しいボールペンを作ろうという企画の中で生まれたのが、今回の「ブレンU」だったそうです。