水戸の23歳DF田平起也が現役引退、C大阪や岩手経て昨年加入「一生懸命自分の人生を歩んでいきたいと思います」
水戸ホーリーホックは2日、DF田平起也(23)の現役引退を発表した。 田平は大阪府出身で、セレッソ大阪U-15、神戸弘陵学園高校を経て2020シーズンからC大阪でプロ入り。U-18日本代表歴も持つ。 2021年にいわてグルージャ盛岡へ育成型期限付き移籍すると、2022年に完全移籍へ移行。2024年に水戸へ完全移籍し、明治安田J2リーグで1試合、YBCルヴァンカップで1試合のプレーに終わった。 5年間のプロ生活では、J2で11試合に出場し、J3では26試合1得点を記録。YBCルヴァンカップで1試合、天皇杯で4試合1得点の通算成績となった。 現役引退を決断した田平は、クラブを通じて思いの丈を述べている。 「小学5年からはじめたサッカー人生に終止符を打つことを決断しました。プロ生活5年、サッカー人生13年間の中でサッカーに直接関わる方達からそうじゃない方達までたくさんの方達と出逢い、支えられ、いまの自分があります」 「このプロサッカー選手の世界はとても厳しく残酷で、日々いろんなものを犠牲にしながら毎日勝負しています。今年過ごした水戸の仲間からは特に感じることが多く、目標に向かって理想と現実のギャップと向き合いながら日々過ごし、努力し続ける大切さを再認識し多くのことを学びました」 「自分のサッカー人生を振り返ると高校2年生まではまったく試合に出られず、周りにはよく『お前には無理だ』『下手くそ』と笑われていました。そんなレベルだったので、セレッソ大阪Jrユースからユースに上がるラインにすら届かなかったし、再起を目指して進んだ高校サッカーも現実は甘くなく高校2年生まで試合に出られない日々が続きました」 「プロを目指し始めた頃に一番最初に憧れたセレッソ大阪でプロになるという目標を叶えるためにやるしかなかったし、馬鹿にしてきたやつらを見返したい一心でコツコツ試行錯誤と努力を重ね高校3年生で試合に出られるようになりセレッソ大阪でプロになることができました」 「ユースに上がれなかったけど、這い上がってまたセレッソ大阪のエンブレムをつけスタジアムに立ったときは言葉に表せない湧き上がる気持ちになったのを鮮明に覚えてます。エリート街道じゃないからこそ、今その立場にいる子やなかなか芽が出てない子ども達に、希望や自分も頑張ればなれるという原動力や一つの指標になっていたら幸いです」 「長池つばさ、セレッソ大阪U15、神戸弘陵学園高校、セレッソ大阪、いわてグルージャ盛岡、水戸ホーリーホックでプレーできて、たくさんの方と出逢い幸せなサッカー人生でした。自分より上手い選手なんて山ほどいたし、日の目が当たらない時間の方が長かったですが、無駄な時間なんて何一つなく、見た景色や全ての経験が財産です」 「こんな僕をずっと応援してくれてグッズやユニフォームを買ってくれた方達には、期待に応えられず申し訳ない気持ちが大きいですが、いつか昔この選手応援してたんやでと周りに言えるくらいでっかい男になります。周りへの感謝と人とのご縁を大切に、一生懸命自分の人生を歩んでいきたいと思います。外にも内にも恥じぬように。13年間ありがとうございました! またどこかで」
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