どうなるJリーグ三つ巴のV行方?横浜F・マリノスは最短30日に15年ぶり優勝を決めることができるのか?
横浜F・マリノス、FC東京、鹿島アントラーズによる三つ巴の激しい優勝争いが繰り広げられている明治安田生命J1リーグが、いよいよクライマックスを迎えようとしている。 30日にいっせいに行われる第33節で首位のマリノスが勝ち、勝ち点1ポイント差で2位につけるFC東京が負ければ、3位のアントラーズの勝敗に関係なく、最終節を残してマリノスの15年ぶりの優勝が決まる。しかし、ここまでの軌跡を見る限りは、そう簡単に決着がつきそうにない。 5月26日の第13節から常に5位以内をキープ。上位戦線に食らいついてきたマリノスは、8月24日の名古屋グランパスとの第24節から9戦連続無敗を継続中。松本山雅FCを1-0で下した前節で連勝を5に伸ばし、FC東京をかわして今シーズン初の首位に立った。 ここにきて勢いを急加速させた要因は、前線の4人の存在を抜きには語れない。左からマテウス、エリキ、仲川輝人の3トップと、トップ下のマルコス・ジュニオールの4人は合計で35ゴールをマーク。得点ランクの1位に15ゴールのマルコスが、2位タイには14ゴールの仲川が名前を連ねている。 リーグ最多の61得点を叩き出す原動力になっているが、5ゴールのエリキ、1ゴールのマテウスはともに夏場に加入した。特に7月までに11ゴールをあげていたFWエジガル・ジュニオが左足関節を骨折し、戦力ダウンが懸念された直後にエリキを獲得した強化部の迅速な動きも見逃せない。 スピードにあふれた前線のカルテットはゴールに絡むだけではない。全員が労を惜しまずに前線からプレスをかけ続け、守備から攻撃へ転じるリズムと勢いをマリノスにもたらしている。かつてプレーしたマリノスの試合映像を、いまでもよく見る中村俊輔(現横浜FC)は4人の存在意義をこう語る。 「前線の選手があれだけ速くて、一人で行けると後ろは楽だよね。チームの先端が尖っていれば、後ろは合わせるだけでいいから」