何があった?ざんばら髪で鼻血…傷だらけの力士が今場所初白星【大相撲九州場所】
◆大相撲九州場所3日目・幕下・貴健斗(押し出し)天照鵬(12日、福岡国際センター) 西幕下14枚目の元十両貴健斗(28)=熊本県八代市出身、常磐山部屋=が壮絶な一戦を制して、1勝1敗として今場所の初日を出した。 ■何があった?ざんばら髪で鼻血…激闘で傷だらけになった貴健斗【写真】 当たって相手の突きを受けると、すぐにまげがほどけた。「こんなの初めて。なぜだか分かりません」。ざんばら髪になりながらも、やはり十両経験者の相手を突き押しの応酬の末に押し出し。鼻血を出し、額には傷が入った落ち武者のような状態で花道を引き揚げた。「最後まで攻め切れたのは良かった」と語った。 昨年の九州場所で西十両9枚目で3勝12敗と大きく負け越し幕下へ。さらに左膝の手術を受けて今年初場所から2場所続けて全休し、夏場所では三段目まで番付を下げていた。そこから3場所連続勝ち越し。先場所限りで引退した常磐山部屋付きの湊川親方(元大関貴景勝)と同じく強烈な突き押しが武器で、同親方からは「徹底して突きに集中しろ」と言われているという。地元九州で声援を受けての場所。「いつも通りにやっていきます」と力強く語った。
西日本新聞社