7000人以上診察した精神科医が明かす、職場を崩壊させる人たちの「うんざりする実態」
相手によって態度を変える人たち
意外と多い、相手によって態度を変える人や他人のせいにする人はたとえば次のような人物だ。 〈IT系企業に勤務する40代の男性課長は、自分の上司に対する態度と部下に対する態度が全然違う。 部長や役員に対しては平身低頭で穏やかだが、部下に対しては横柄で、「なんでこんな簡単なことができないんだ」「君の頭は小学生レベルか」などと暴言を平気で吐く。そのため、部下が何人もメンタルを病んで休職中であり、次々に辞めていく。 しかし、部下が会社の上層部に訴えても、「あの温厚な課長がそんなことをするわけがない」と言われ、取り合ってもらえないという。〉(『職場を腐らせる人たち』より) 〈製造業のある会社では、一つの業務完了後に書類に押印をして提出し、次の業務に移行することになっている。 ところが、20代の男性社員は、自分が押印していない段階で書類を提出した。以前にも同様のことが生じており、ミスにつながりかねないので、しっかり確認してほしいという声が部署内からあがった。 そこで、その部署のみなで集まって対処方法を検討していたところ、押印せずに提出した例の男性が「先輩から怒鳴られて、すごいショックを受けた。そのせいでへこんでしまった。謝罪してほしい」と言い出した。〉(『職場を腐らせる人たち』より) 『職場を腐らせる人たち』では、多数の事例の紹介・分析はもちろん、有効な対処法をいくつか示している。職場を腐らせる人の被害に遭いたくなければ、ぜひチェックしてほしい。 つづく「どの会社にもいる「他人を見下し、自己保身に走る」職場を腐らせる人たちの正体」では、「最も多い悩みは職場の人間関係に関するもので、だいたい職場を腐らせる人がらみ」「職場を腐らせる人が一人でもいると、腐ったミカンと同様に職場全体に腐敗が広がっていく」という著者が問題をシャープに語る。
現代新書編集部