お言葉を述べられる三笠宮家の彬子さま＝9日午後、東京都新宿区（岩崎叶汰撮影）

国際的な活動や災害派遣などで著しい功績のあった自衛官を顕彰する「第22回国民の自衛官」の表彰式が9日、三笠宮家の彬子さまをお迎えし、東京都新宿区のホテルグランドヒル市ケ谷で開かれた。選出された9人1部隊に、表彰盾などが授与された。 【写真】記念撮影に臨む受章者 産経新聞社の近藤哲司社長は、中国の大陸間弾道ミサイル発射やロシア軍機による領空侵犯など厳しさを増す安全保障環境に触れ、「世界の軍隊と比べても精強とたたえられる自衛隊の対処力は日本の存立にとって不可欠だ」と語った。 彬子さまはお言葉で、元日の能登半島地震で自衛隊員の迷彩服を見て安心したという被災者の話を紹介し、「もう大丈夫と皆さんが思われる安心材料になっているということは広く自衛隊が認められている証しであり、まさに『国民の自衛官』の姿そのもの」と述べられた。 増田和夫防衛事務次官は中谷元防衛相の祝辞を代読し、「長年にわたる地道な努力や危険を顧みない行動が評価された」と述べた。 続いて、任務中の映像や写真を交えながら受章者と受章理由を紹介。近藤社長が受章者1人ずつに表彰盾、同席した家族に記念品を贈呈した。 受章者を代表し、陸上自衛隊陸上総隊司令部の菊池輝紀2等陸佐（45）は「約25万人の仲間とともに一致団結して奮励し、わが国の平和と独立を守るという国民の負託に応えるべく、職務を全うすることを誓う」と決意を語った。 ◆受章者一覧 【陸上自衛隊】第15ヘリコプター隊第2飛行隊（沖縄・那覇）青葉伸明1等陸尉（49）▽第14普通科連隊（石川・金沢）加藤雅可陸曹長（46）▽陸上総隊司令部（東京・朝霞）菊池輝紀2等陸佐（45）▽水陸機動団（大分・湯布院）田﨑智也1等陸曹（37）▽関東補給処（千葉・松戸）野﨑広美防衛技官（60） 【海上自衛隊】護衛艦「てるづき」（神奈川・横須賀）鎌恒生准海尉（55）▽航空管制隊企画審査隊（神奈川・厚木）阪本真里恵2等海尉（38） 【航空自衛隊】特別航空輸送隊（北海道・千歳）海岡康成准空尉（54）▽警戒航空団飛行警戒監視群第603飛行隊（沖縄・那覇）田中康督3等空佐（52）▽中部航空警戒管制団第23警戒隊（石川・輪島）