警察庁長官が万博会場視察 関西国際空港も 「警備計画に生かす」
警察庁の露木康浩長官は19日、大阪市此花区の人工島・夢洲(ゆめしま)にある2025年大阪・関西万博の会場を視察した。「整備もかなり進んでいる。視察結果を今後の警備計画に生かしたい」と語り、来場者の安全確保に全力を尽くす考えを示した。 露木長官は大阪府警の篠原英樹副本部長から説明を受けながら、会場のシンボルとなる大屋根「リング」(1周約2キロ、高さ最大約20メートル)から会場全体を視察。パビリオンの建設状況などを確認した。 露木長官は視察後の取材に「開催期間が長く、会場も海に囲まれている。警備は大変複雑かつ困難なオペレーションになる」と指摘。期間中は2820万人の来場が見込まれることから、事故防止のための雑踏警戒の重要性にも触れ、「警備の万全を尽くすという決意を新たにした」と語った。 万博は4月13日~10月13日に開かれ、161カ国・地域と9国際機関が参加を表明。露木長官はこの日、多くの要人が利用するとみられる関西国際空港も視察した。 大阪府警は警備体制強化のための専門部署「万博警備対策室」を10月に設置。警備分野にたけた精鋭約50人態勢で、本番に向けた警備計画の策定などを進めている。【二村祐士朗】