ソフトバンク「パ・リーグ史上最速優勝」へ。「2勝1敗」ペース継続で4年ぶりのV奪還を目指す!
ペナントレースはすでに4分の3を消化し、"最終コーナー"を回って佳境に入ったプロ野球。果たして、セ・パで繰り広げられる白熱の上位争いを制するのはどの球団なのか? 野球評論家・お股ニキ氏が徹底展望する!【プロ野球セ・パ上位争いワイド②】 【写真】キャリアハイのペースで打率や打点の成績を残している甲斐 ■柳田不在でも圧倒的強さで独走中 7月30日に優勝マジックを点灯させたソフトバンク。投打共に隙がなく、得失点差178という圧倒的強さでマジックを着実に減らしている。この調子であれば、2017年にソフトバンクが記録したパ・リーグ最速優勝(9月16日)を更新する可能性もある。 この状況を野球評論家のお股ニキ氏は「毎年70億円もの人件費をかけて優秀な選手が在籍し、あれだけの設備投資をして、データもスタッフも整備しているのだから、やるべきことをやれば結果はついてくるもの」と語る。 では、小久保裕紀監督1年目で象徴的なことは何か。お股ニキ氏は「右の強打者不在の補強ポイントに即した山川穂高獲得」「ドラフト正常化で次々と戦力化」「倉野信次投手コーチの3年ぶり復帰」を挙げる。 本塁打、打点の2部門で1位を独走する山川の影響力の大きさは言わずもがな。山川に牽引されるように打線は好調で、柳田悠岐の故障不在を感じさせない。 「1番、2番が出塁しなくてもなんとかなってしまうのが今のソフトバンク。近藤健介の後を打つ6番が課題でしたが、3年目の正木智也が打率3割超で定着しつつあります」 打線を語る上では甲斐拓也の"覚醒"も見逃せない。 「8月は打率4割に迫る勢い。代打起用でも158キロのストレートを痛打してみせました。そして、捕球技術のフレーミングも配球も良化。もともとブロッキングには定評があるし、肩は若干衰えが見えるものの、まだまだ刺せる技術がある。海野隆司との併用バランスも良く、負担が減った効果かもしれません」 さらに、「ドラフト正常化」で戦力がますます充実した。 「一時期、ドラフトで素材型を狙いすぎた反省から、選手の力量をしっかりと見るようになった印象です。武内夏暉(西武)は重複指名で外しましたがやはりいい投手でしたし、代わって1位指名した前田悠伍は将来性抜群。2位の岩井俊介、5位の澤柳亮太郎、6位の大山凌が即戦力として今季早速活躍しています」