累計8万台突破の一人用着るこたつ「こたんぽ」 最新モデルで「足元」を大幅リニューアルした理由
家電メーカーのサンコー(東京都千代田区)が販売する“着るこたつ”こと「こたんぽ」(希望小売価格1万2800円)が、定番化しつつある。2017年に販売し、累計販売台数は8万5000台を突破。何度も改良を重ねており、最新モデルでは足先の寒さに着目した。 【画像】一人用着るこたつ「こたんぽ」(全10枚) こたんぽは、胸元から足先までをすっぽりと包み込み、内蔵されたヒーターで温める暖房器具。ソファや椅子に座るようなシーンだけでなく、立った状態でも使えるようにした1人用のこたつだ。サイズは本体部分が45(幅)×110(高さ)×30(奥行)センチ。男女兼用で、ウエストサイズは80~140センチまで対応する。 使用する際は、寝袋のように足を入れて上まで引っ張り上げる。右側にファスナー、左右両方にドローコード(フードや袖口などを締める時に使われる留め具付きのひものこと)が付いているので、自分の体形に合わせてサイズ調整ができる。また、足底の部分は開いて足を出せるようになっており、そのまま歩くことが可能だ。 足元も含む前面部全体にヒーターを内蔵。ヒーター温度は30度、33度、36度、39度、42度、45度の6段階となっている。着たまま眠ってしまった場合に備えて、オフタイマー(30分、60分、120分、240分)機能を搭載した。
最新モデルでは、足元の冷えに着目
こたんぽは2017年の発売以来、6回リニューアルしている。最新モデルでは、足元の部分を改良した。「冷えが気になる部分として特に多いのが足元です。足元をしっかり温められるようにするため、足先までヒーターを搭載しました」(同社広報担当者) こたんぽの足底の部分は着たまま移動できるよう、開いて足を出せる仕様になっている。そのため、冷気が入りやすいという課題があった。そこで生地を多層構造にし、冷気が入りずらいようにしている。 広報担当者によると、こたんぽの人気は2021年頃から高まったという。「当時、高騰する電気代に頭を悩ませていた消費者から、『エアコンを使わなくてもあたたかく、節約になる』と人気を集めました」。最近ではこうした節約意識に加え、スペースの都合上こたつを置けない人や、こたつの温もりを気軽に味わいたい人からも支持を獲得。サンコーにおける、冬の定番商品へと成長したという。
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