京都「お酒が進む美味な居酒屋」京都に通う料理家が推薦!日本酒と肴が揃う3軒
20代で京都暮らしを経験して以降、愛着ある京都に通い、居酒屋巡りを楽しんでいる“上戸(じょうご)”な料理家の真藤舞衣子さん。そこで今回は、酒肴に、酒に、店主のおもてなしが光る居酒屋を訪ね、案内していただきました。
神馬(しんめ)[西陣]
■「誰もが溶け込めそうななごやかな雰囲気。酒と肴は間違いなし!」真藤さん 【常連さんから観光客まで愛され続ける老舗】 創業90年を迎える京都を代表する老舗居酒屋。現在は京都の割烹や料亭で修業された3代目の酒谷直孝さんがお店を守っています。 店名の「神馬」は当時看板にしていた酒の銘柄の名でしたが、その日本酒が醸造されなくなってからは、初代が「どの銘柄も同じだけ売ってあげたい」との思いで灘の酒を独自にブレンド。いまも熱燗は灘の酒6種のブレンド酒を、使い込まれた銅壺で温めて提供しています。 「灘の酒は辛口が多いのですが、思いのほかまろやか」と真藤さん。 〈写真〉ご主人のおすすめから京野菜・淀大根の柚子味噌(660円)、大葉としば漬けの飯蒸し(880円)、ローストビーフ(1,650円)。熱燗1合550円。
肴は酒谷さんが毎日市場で目利きして仕入れる、新鮮な食材を使った献立が30品以上。「おすすめは何ですか」との真藤さんの問いに、気さくに答えてくれるなごやかな雰囲気も人気の所以でしょう。 ぐるりとコの字になったカウンター席は、すべてのお客さんに気配りするために設計されたスタイル。人気店のため予約がおすすめ。 【神馬】 京都府京都市上京区千本通中立売上ル西側玉屋町38 営業時間/17時~21時30分 定休日/日曜
てらまち福田 [寺町仏光寺]
■しっかりご飯もさくっと飲みも気軽に利用できる和食店 料亭「和久傳」の門を叩き、板場を任されるまでに腕を磨いた福田竹志さん。2012年に独立して「美碧(みどり)」を開業。8年後に「てらまち福田」に改名して再スタートを切りました。その理由は、「より気軽に立ち寄れる居酒屋的な店にしたかったから」。 和牛の炙りなどしっかりおなかを満たす料理のほか、冬には雲子焼きや牡蠣フライなど季節料理も充実します。肴で飲むなら、自家製の生からすみやレーズンバターを。その時季一番の鯖を酢締めして作る鯖寿司は1貫から注文できるので、つまみにするのも一興です。 〈写真〉鯖の旨味を堪能できる鯖寿司850円(2貫)は、名物ともいえる品。自家製生からすみ1,200円。「七本槍」など燗酒1合1,050円~。