高速道路を無人トラックが走る!でもコストは乗用車も負担?ドライバー不足解消に向け実証実験
■ 自動運転トラック「隊列走行」は計画修正 報道陣への公開に参加したのは、大手トラックメーカーのいすゞ、三菱ふそう、UDトラック、日野自動車などとスタートアップなど6社で、それぞれ1台のトラックを走行させた。 高速道路での自動運転トラックは、将来的には完全無人化して走行し、高速道路と一般道路が隣接する場所で荷物の積み替え、または無人運転と有人運転の切り替えが必要と考えられている。 今回公開されたのは、その中継エリアを想定したオペレーションだ。 高速道路本線ではドライバーが運転し、浜松SAに向けて分岐路に入ってからはドライバーがいる状態で自動運転となり、特別に設置された駐車スペースに自動で駐車。その後、自動発進して本線に戻り、本線では再び有人運転に戻るというルーティーンを6社それぞれが披露した。 特にトラブルもなく、各トラックとも順調に自動走行をしてみせた。 この実証は「RoAD to the L4」と呼ばれるプロジェクトの一環でもある。正式名称を「自動運転レベル4等の先進モビリティサービスの研究開発・社会実装プロジェクト」という。 日本では世界に先んじて、自動運転トラックの研究開発が進み、以前は複数の自動運転トラックが連なって走行する「隊列走行」の実証実験を高速道路で行っていた。 だが、実証を進める中で、一般ドライバーが隊列の間に入ってしまう事象が発生するなど、運用面での課題が浮き彫りとなった。 国は将来的には隊列走行も視野に入れているものの、2025年度めどの社会実装については自動運転トラックの「単独走行」を想定している。 そうした中、単独走行で国が注力しているのは、道路側と自動運転トラックとの間でさまざまなデータをやり取りする「路車間通信」の整備だ。これにより、自動運転トラックと一般車両が衝突するような事故を回避することを目指している。