衝撃の12球デビュー!ロッテ佐々木朗希の何がどう凄かったのか?
千葉ロッテの佐々木朗希(19)が12日、ZOZOマリンで行われたオープン戦の中日戦でプロ入り初の実戦マウンドを踏み、最速153キロをマークする圧巻の3者凡退デビューを飾った。6回から2番手として登板した佐々木は、京田陽太、阿部寿樹、ビシエドの主力3人を相手に12球中、変化球はスライダーの1球だけという真っ向勝負を挑んだ。1イニングだけのお披露目だったが、4番のビシエドを見逃しの三振に。今季2年目を迎える「令和の怪物」の何がどう凄かったのか。
ビシエドを151キロ外角直球で見逃し三振
緊張感が伝わってきた。 あいみょんの「今夜このまま」で登場した佐々木は、マウンドに上がる前に何度も大きく息を吐いた。中日の打線は 2番の京田からだった。セットの状態からのノーワインドアップ。投じた初球はインコースへのストレート。149キロを計測した、そのボールを京田はフルスイングしたが、バットの芯を外されての一塁ゴロに倒れた。 続く阿部に対しても初球は149キロの外角ストレート。ストライクを取ると、2球目にはスライダーを投じた。外角に外れたが、141キロを表示した異彩を放つ高速スライダーである。 151キロのストレートが2球続けて外角に外れてカウント3-1となったが、150キロのストレートがインハイに行くと、阿部の打球はドン詰まりのショートゴロ。バットの根っこだった。 「ストレートは速かったです」 阿部の素直な感想だ。 圧巻はNPB通算101本塁打を誇るドラゴンズの主砲、ビシエドとの対決だった。 全球ストレートの真っ向勝負。ビシエドは1-0から151キロの外角高めのストレートを打ちにきたが振り遅れてファウル。続く151キロのストレートも高めに来たが、今度はバットが空を切る。さらに低めに食い込んでくるような151キロのストレートをまたしてもファウル。次のボールは外角に外れたが、この日、最速の153キロをマークした。最後は糸を引くような152キロのストレートが外角にピシャリ。 「すごくいいところに決められて手が出なかった」 しばらく、その場を動かなかったビシエドはクビをひねり、観念したかのように苦笑いを浮かべた。 2019年のドラフトで4球団が競合した「令和の怪物」の看板に偽りはなかった。佐々木の何がどう凄かったのか。