イスラエルの空爆でパレスチナ人30人死亡、ガザ北部に新たな避難命令
Nidal al-Mughrabi [カイロ 5日 ロイター] - イスラエル軍は4日夜からパレスチナ自治区ガザ各地を空爆し、パレスチナ人少なくとも30人が死亡した。パレスチナのメディアや医療関係者が5日、明らかにした。軍はガザ北部に新たな避難命令を出した。 イスラエル軍はガザ北部の包囲を強化している。 パレスチナの通信社WAFAとイスラム組織ハマス系メディアによると、ガザ北部のベイトラヒヤで2軒の家屋が攻撃を受け、4日夜に少なくとも20人が死亡した。 医療関係者によると、中部ザワイダでは4日深夜に4人が死亡。 パレスチナ保健当局は、ガザ市と中部デイル・アル・バラフで2回の空爆があり、6人が死亡したことを明らかにした。 イスラエル軍は、ガザ中部と北部ジャバリアで「テロリストを排除した」と表明。「テロリストのインフラ拠点」が排除された南部ラファで武器や爆発物を発見したとしている。 軍は5日にベイトラヒヤ上空でビラを投下、残っている住民に避難を命じた。パレスチナ側は新たな攻撃と避難命令について、北部の2つの町と難民キャンプを空白にして緩衝地帯を設けるのが目的との見方を示した。 パレスチナ保健当局によると、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区でも5日、イスラエル軍の攻撃で少なくとも4人が死亡した。 ガザ当局によると、これまでのパレスチナ人の死者数は4万3300人を超えた。 パレスチナの世界保健機関(WHO)当局者は、ガザから患者をアラブ首長国連邦(UAE)に移送することを明らかにした。患者の移送は異例で子どもを含む100人以上が避難するという。一部はルーマニアに向かう予定で、移送待機者は1万2000人に上ると述べた。