[春は特別]ある水温を境に性格が変わる!ブラックバス釣りにベストなタイミングを解説!
気温が上がってくると、バスアングラーにとって気になるのが、春の高活性(春爆)のタイミングがいつになるか?だろう。そこで、水温とブラックバスの生物学的な習性から、ベストなタイミングを検証していこう。 [写真]「コイがブラックバスの産卵をズラす!?」春のバス釣り解説 写真ギャラリーをみる
「春のバス釣り」解説者プロフィール
老舗メーカー・ティムコに勤務し、野良ネズミシリーズなどのエポックメイキングな製品を生み出してきたプロデューサーにしてアングラー。その実力を支えるのが生物に対する広い知識であり、大学生時代から行っているブラックバスの胃内容物調査は現在も続くライフワークと呼べるもの。 新しいものをどんどん取り入れていく柔軟さにも定評があり、ライブスコープを使いこなして2022年に艇王の座も獲得した。
【ブラックバスと水温の関係要旨】
・バスが動き出す水温は12度から ・産卵を強く意識するのは水温15度で安定してから ・水温が高いほどバスは活動的になる ・小バスも12度から動き始めている
春は特別な季節である!
日本の四季は諸外国に比べてもハッキリとしているというのはよく聞く話である。日本では、年間でみたときに、最低気温がマイナス、最高気温は40度近いという場所も珍しくはない。そして季節によるそういったハッキリとした変化は当然、水中にも影響を及ぼす。 外気温ほどではないにせよ水温も上下動し、日照時間の変化や生物相の変遷が起こる。つまり結果として、バスの生活様式も我々が感じる四季の移ろいに左右されており、いわゆるシーズナルパターンが重要視される理由になり得るのだ。しかしその中でも、春という季節は特別な季節なのだと大津さんは語る。 大津「かれこれ20年以上、調査を兼ねてフィールドに出て釣りをしていますが、やはり春は劇的に変化の起こる季節です。植物が先か動物が先かまではわかりませんが、晩秋頃から生命感のなくなったフィールドも、一気に賑わい出す。それが春という季節です」 [写真キャプション] 春バスと水温について、理論的に解説してくれる大津さん。 その春の訪れを実質的に支配しているのが水温なのだという。 大津「春の水温は超重要です。自分も春だけは水温計を気にして釣りをします。というのも、多くの生物にとって、ある程度の水温がなければ生命活動を維持することができなくなるからなんです。逆に言えば、ある程度の水温さえあれば、生物は実際の季節に関係なく、活発に動くこともありえます。さらに言うと、生命活動にさえ支障を来さなければ、水温という要素はあまり気にする必要がなかったりもします。その鍵がバスの食べているベイトの存在だったりするのですが……」 様々な要素が複雑に絡みあい多岐にわたる今回の話題は、水温、バス、ベイトの3要素それぞれの相互関係をベースに解説していこう。