会社を辞めたいのに、夫が許してくれない…配偶者の転職を阻む「嫁・夫ブロック」を乗り越える方法
辞めたい具体的な理由と、転職した方が上手くいくという根拠を指し示す必要がある
<配偶者の理解を得るための下準備は入念に> 3つ目の理由が、輝かれるのが嫌だからです。 これは旦那ブロックをする男性に多いようですが、奥さんである女性が転職して自分より稼ぐようになったり、やりがいある仕事を見つけたりするのが嫌だから、止めるんですね。このブロックはとくに、男性の年収が低かったり、やりがいを感じられず生きるための仕事をしていたりする場合によく起こります。 「奥さんが生き生きしていたら家庭内が明るくなるし、その方がいいじゃん」という声が聞こえてきそうですが、人って自分が上手くいってないときは、どれだけ親しい人物であっても、その人の幸せを素直に喜べない側面があるじゃないですか。なのでこれは、嫉妬するから嫌というブロックになります。 以上3つが、子どもがいることや転職リスクに紐付いて起こるブロックの理由になりますが、1つ目の「パートナーが頼りなくて不安」というケースが一番多く紐付いてるんじゃないかなと思うんですよね。人から頼りなく思われる人って、理由や根拠を言わないから説得力がないのも一つの原因としてあるんですよ。 結婚しているということは、言うまでもなく相手と人生を共にしているわけですから、説得力がないことに乗っかることはできないですよね。ただ、「今の会社はもう辞めたい、だから転職したい」と言うだけでは、聞いた側の人は不安しか残らないです。 そこに最低限、今の会社を辞めたい具体的な理由と、転職した方が上手くいくという根拠を指し示すことができないと、配偶者のブロック解除をするのは難しいのではないでしょうか。 もちろん未来のことですから、具体的な根拠を指し示してもその通りの結果になるとは限りません。ですが、少しでも具体性を持たせるために市場調査をしたり、自分の市場価値を客観視したりするなど、配偶者の理解を得るための下準備は必要です。
強行突破という最終手段もある
<「プレゼン」だと思って説得を目指す> では、2つ目の自己保身や3つ目の嫉妬によるブロックの場合はどうすればいいのか? 今お話したように、ちゃんと理由と根拠を提示して説得力がある話をして、それでもブロックされるようであれば、そのときは強行突破という最終手段があります。だって、こちらの身体や心のことより生活水準の高さを優先する奥さんや、自分が上手くいってないからと言って足を引っ張る旦那さんを説き伏せる言葉って、これ以上もうないじゃないですか。 「言うこと聞かない能力」って僕は必要だと思っていて、せっかく自分が進みたい道ができたとき、それを邪魔してくる人間はたとえ身近で親しい人であっても、それが本当にやりたいことであれば、強行突破で押し切ることもときには必要になります。 とはいえ強行突破を選んだときに、それが離婚につながる可能性はゼロではないので、どうしても転職をしたい場合は、最悪のケースの想定をしておいた方がいいのは間違いないです。今現在、転職を考えていらっしゃる方は、配偶者を説得する際は「プレゼン」だと思って挑んでみてください。 プレゼンということは、中途半端なことを喋っても理解してもらえませんから、いかに相手が納得できるような説得力を持たせることができるか、そこが鍵になります。それでも理解してもらえない場合は、諦めるか強行突破の二択です。 親である前に1人の人間ですから、どうしても自分の可能性を確かめたくなったときは、全力で説得してみてそれでも無理なら、強行突破するぐらいの気持ちがあってもいいと僕は思っています。 【藤本シゲユキ】 京都府出身。17歳から29歳までギタリストとして、バンド漬けの日々を送るが、30歳を迎える前に以前から興味があったホスト業界に転身する。