メジャー球宴 田中と上原の日本人リレー実現か
田中将大が先発し、上原が締めるーー。日本人待望の『夢の球宴』が実現するかもしれない。米大リーグの第85回オールスターゲームは、7月15日(日本時間16日)、ミネソタ・ツインズの本拠地ミネアポリスで開催される。すでに、先月27日にはファン投票で選ばれる野手の第1回中間発表が行われた。月も変わって6月。監督推薦と選手間投票などで選ばれる投手の選出にも、注目が高まってきた。 ■野茂英雄以来の球宴先発の可能性も 地元メディアの間では、5月を終了して、リーグ2位タイの8勝1敗、防御率リーグ1位の2.06と好投を続けるヤンキースの新人・田中将大投手(25)と、11セーブ、救援投手陣の中でダントツの防御率0.76を誇るレッドソックス・上原浩治投手(38)の2人の日本人右腕が有力候補に挙っている。レッドソックスを42年間担当のしている地元ラジオWRZのジョニー・ミラー記者は、「この先6月の成績がどうなるか、怪我をする可能性もゼロではないが」と前置きしながらも、「現時点なら、田中は選ばれるに相応しい立派な成績を残している。ア・リーグの先発投手になっても、何ら不思議ではない」と95年の野茂英雄(ドジャース)以来となる日本人先発も十分あり得るという見解を示した。 地元メディア「上原は選ばれるさ」 更に、ミラー記者は「コージの成績も申し分ない。普通に考えれば、選ばれるだろう」と、昨年のワールドシリーズを制した“世界一守護神”上原の球宴初出場にも太鼓判を押す。昨年、6月途中に中継ぎから抑えに廻った上原は、球宴ロースター最後の34番目の枠をファン投票で争う「ファイナルボード」にノミネートされたが、惜しくも出場を逃した。だが、今年は開幕から不動の守護神として活躍。1日のレイズ戦でも1回三者凡退の無失点救援。13試合連続無失点と、5月1日を最後に丸1か月失点していない。昨年7月から33度のセーブ機会で救援失敗ゼロという完璧ぶりだ。「MLB.COM」のレ軍担当記者、イアン・ブラウン記者も「コージは選ばれるさ」と“一票”を投じた。日本人投手初となる『先発&抑え』は、決して夢物語ではない。 開幕2ヶ月が終了した1日。ア・リーグ代表を指揮するレッドソックスのファレル監督に、『田中&上原』のダブル選出の可能性について訊ねると、「彼(田中)がここまで素晴らしいシーズンを送っていることは、間違いない。しかしながら、まだ球宴までには6週間がある。候補を決めるのは、時期尚早だ。少なくとも、今日の時点ではね。コージについても、同じ」と語った。