メジャー球宴 田中と上原の日本人リレー実現か
■球宴まで8度先発予定の田中将大 日本と違って1試合で終了し、前後の休みが短い大リーグの球宴では、先発投手は登板間隔の調整に影響を与えることを考慮して、監督による推薦で選ばれる。まずは、ヤンキースのジラルディ監督が田中を推薦することが、大前提だ。その上で、先発オーダーを決めるのは、ファレル監督の権限。昨年は、6月時点では先発候補でも名前が挙ったレンジャースのダルビッシュ投手が、直前に右僧帽筋の張りで故障者リスト入り。球宴には選ばれたが、故障欠場という形になって登板を回避している。最近はシーズン優先のため、選ばれても出場しない選手が増える傾向にあり、現時点では、不確定要素が多過ぎるということかもしれない。球宴先発争いで、田中のライバルとなるのは、この日、リーグ一番乗りの2桁勝目を挙げたブルージェイズのバーリーか(10勝1敗、防御率2.10)か、マリナーズのヘルナンデス(7勝1敗、防御率2.57)、この日ナショナルズ戦で快投したダルビッシュ(5勝2敗、防御率2.08)も6月の戦い次第でチャンスがある。田中は、今後、順当なら前半戦8度の先発機会が巡ってくる見込みで、取りこぼしなく勝ち星を重ねることが重要だ。 ■佐々木主浩以来の球宴でのセーブ 今季の球宴は、ナ・リーグが先攻だ。野茂以来の大役となる先発・田中が、超満員のミネアポリス・ターゲットフィールドの真っさらなマウンドに上がり、抑え・上原が『コージ・タイム』で、01年マリナーズの佐々木主浩以来となる日本人球宴セーブを挙げたら、どんなに素晴らしいだろう。選ばれれば、07年の斉藤隆(ドジャース)の37歳を上回る日本人最年長球宴出場となる上原は、この日、「そういうのは、選ばれてから聞きに来て下さい。たら、れば、の話をするのは、好きじゃないんでね」と取り合わなかった。果報は寝て…、いや、投げて待て、というところか。 各本拠地球場での野手一般投票は米国時間の今月26日まで。ネットによる投票は7月3日の夜11時59分まで。投手を含めた最終ロースターの発表は、7月5、6両日の週末となっている。日本人が誇る『田中将大&上原浩治』の究極のリレーが実現するか、注目だ。