60歳代のおひとりさま「貯蓄の平均と中央値」は最新いくら?60歳時点の平均余命、女性は約27年に
60歳代おひとりさま世帯の年間手取り収入からの貯蓄割合
続いて、60歳代おひとりさま世帯の収入からの貯蓄割合を見ていきましょう。 金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」の最新データによると、60歳代おひとりさま世帯の年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合は下記の結果となりました。 ・平均:10% ・5%未満:6.0% ・5~10%未満:9.2% ・10~15%未満:11.7% ・15~20%未満:2.5% ・20~25%未満:10.6% ・25~30%未満:1.4% ・30~35%未満:2.1% ・35%以上:7.1% ・貯蓄しなかった:49.3% 平均は10%でしたが、手取り収入からの貯蓄割合の中で最も多かったのが「貯蓄をしなかった」であり、全体の49.3%を占める結果となっています。 60歳代おひとりさま世帯の約半数が現状貯蓄をしていない結果となりましたが、これはすでに年金暮らしを始めている世帯が、年金収入を貯蓄せずに全て生活費にあてていることが背景として考えられます。
老後に受け取れる年金収入はどのくらい?
では最後に、老後の大きな収入源となる「公的年金」の平均月額を見ていきましょう。 厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金の平均月額と受給割合は下記のとおりです。 ●国民年金の平均月額 ・男女全体平均月額:5万6316円 ・男性平均月額:5万8798円 ・女性平均月額:5万4426円 ●厚生年金の平均月額(国民年金を含む) ・男女全体平均月額:14万3973円 ・男性平均月額:16万3875円 ・女性平均月額:10万4878円 国民年金は保険料が一律であることから、全体・男女間で金額に差はあまりない一方で、厚生年金は現役時代の年収や加入期間によって受給額が変わるため、個人差が生じやすくなっています。 国民年金の平均月額は約5万円、厚生年金の平均月額は約14万円となっており、現役時代の収入と比較すると「少ない」と感じた方も多いのではないでしょうか。 さらに上記は「額面の金額」であり、ここから税金や社会保険料が「天引き」されるため、実際に受け取れる金額はさらに少なくなります。 上記の結果をみて「老後は年金だけでは不安」と感じた方は、今のうちから老後資金の準備をしておけると安心材料になるでしょう。