TangerineとNECが協業、小売店舗での顧客体験価値の拡大と業務効率化を目指す
Tangerine株式会社と日本電気株式会社(以下、NEC)は19日、小売店舗における顧客体験価値の拡大と業務効率化を目指し、協業すると発表した。両社が持つセンシング技術や映像解析技術などのデジタル技術を活用して、購買データの収集からデータ分析・施策立案を一気通貫で行うソリューションを共同開発するという。 TangerineとNECが共同開発するのは、オフライン/オンラインの両購買データを効率的・効果的に利活用することで、顧客理解を深めるためのソリューション。Tangerineの持つ店舗内情報収集力と、NECのAI分析技術を組み合わせることにより、店舗における情報収集から分析までを一貫して提供できるようになるという。また、このデータに、アプリ起点のオンライン情報を掛け合わせることで、生活者解像度をより高め、生活者に最適なタイミングで、最適なコンテンツを提供可能になるとした。 将来的には、NECの持つ生成AIによるマーケティング施策立案技術「BestMove」との連携を通じ、AIがセグメントを抽出して、生活者や店舗ごとに最適な施策を自動でアウトプットするといったことも可能にする計画。これが実現すると、店舗単位や顧客単位のマーケティングを行えるようになるため、販促効率の向上に貢献するとしている。 また、Tangerine社の強みであるリアル店舗行動情報捕捉と、NECの強みである顔認証や棚定点情報などの映像ソリューションを通じて得られる情報を融合することで、より詳細なリアル店舗情報の収集を可能とするソリューションを、両社で検討する。こちらでは、例えば、買い物中の動作に合わせて、店頭サイネージのプロモーションをリアルタイム訴求することなどが可能になり、コンバージョン率の向上が見込めるとのことだ。
クラウド Watch,石井 一志