【パリ五輪女子注目国】アメリカ代表「8連覇の偉業に向けて精鋭たちが集結」
7月27日から8月11日にかけて開催される「パリ2024オリンピック競技大会」。4年に一度の世界一決定戦を前に、バスケットボールキングでは今大会注目の女子ナショナルチームをピックアップした。今回紹介するのは、FIBAランキング1位(7月29日時点)でグループCに所属するアメリカ代表だ。
■8連覇を目指す絶対女王
東京2020オリンピックの5人制チームから7名が残る女子アメリカ代表は、昨シーズンのWNBAでMVPに輝いたブリアナ・スチュワート(ニューヨーク・リバティ)をはじめ、オリンピックでは6大会連続の出場となるダイアナ・トーラジに、今シーズンのWNBAで得点ランキング1位(7月18日現在)のエイジャ・ウィルソン(ラスベガス・エーシズ)、203センチの高さを持つブリトニー・グライナー(フェニックス・マーキュリー)と、挙げたらきりがないほど“今回も”そうそうたるメンバーで優勝、そして大会8連覇に挑む。 アメリカは全員がWNBAのチームに所属していて、7月18日(現地時間)までWNBAの試合が行われていたこともあり、チームとして練習を行ったのはオリンピックが始まる約1週間前。そこから2日後にはフェニックスで開催されたWNBAオールスターのメインイベントとしてWNBAオールスターチームとの一戦に臨んだ。試合は109-117で敗戦となったが、相手も実力者ばかり。前回の東京2020オリンピック前も同様にWNBAオールスターとの試合に敗れているだけに、そこまで悲観することはないだろう。この試合でチーム最多の31得点を挙げたスチュワートも「パニックになるときではないが、学び、成長するときだ」と、コメントしている。 オリンピックに向けた強化日数は他国と比べると少ないため、プレーの連携など作り込む時間は短い。だが、スキル、パワーなど個の力で勝り、対応能力にも長けているアメリカは、これまでも短期間でチームを作り上げ、幾多の国際大会を制してきた。やはり今大会でも優勝候補筆頭であることは間違いないだろう。とはいえ、パリ2024オリンピックの初戦で対戦する日本は、連携のほころびなどといった一瞬の隙を突きたいところ。 また、東京オリンピックの3x3競技で優勝したケルシー・プラムとジャッキー・ヤング(ともにエーシズ)も今回のメンバーに名を連ねているが、日本は山本麻衣(トヨタ自動車アンテロープス)と馬瓜ステファニー(サラゴサ)が東京オリンピックの3x3グループラウンドで勝利しているだけに、5人制に舞台を移しての再戦にも注目だ。 文=田島早苗