佐藤 翔斗（東海大福岡）

　188センチの大型右腕・佐藤翔斗投手（東海大福岡）がプロ志望届を提出した。 　 　今年のセンバツにも出場したが、宇治山田商戦で5失点。初戦敗退に終わり、自慢の直球の最速も138キロと、思い通りの投球はできなかった。試合後は、「今日は上手くコントロールできずに苦しんだ。開きも早いフォームでなかなかコントロールできなかった」と悔やんだ。しかし、夏の福岡大会での佐藤は最速146キロをマークしている。 【動画】東海大福岡のドラフト候補・佐藤翔斗が復活！選抜初戦敗退からの逆襲へ 　縦振りの投球フォームから繰り出すストレートは常時130キロ台後半～144キロを計測。準々決勝の西日本短大付戦で最速146キロをマークした。直球は角度があり、手元でしっかりと押し込む投球ができている。コーナーギリギリに決まるストレートはなかなか手が出せないものがある。 　120キロ台前半のスライダー、120キロ台中盤のフォークは手元で鋭く曲がり、空振りを奪うことができる。110キロ台のカーブも良いアクセントとなっており、コーナーギリギリにカウントを取って、佐藤の投球を作り上げる上で大事な球種となっている。 　こうした変化球をコーナーに投げて打たせて取る投球を展開する。上背もあって、ストレートも140キロ台中盤の速球を投げられて、変化球も3球種を投げられる。総合力は悪くないのだが、準々決勝の西日本短大付戦では10奪三振を記録する一方で、7失点だった。厳しいところに直球、変化球を投げてファウルで粘られて、甘いコースに投げてしまい打たれるというパターンだった。全国レベルの打線になると振り抜かれやすい球質なのかもしれない。 　将来性は高く評価できる。ただ、現状としては育成枠クラスか。夏の西日本短大付戦での投球を見ると、プロ本指名は時期尚早のように感じた。 　大学に進んで、大学野球のレベルでも、打者を圧倒できるほどの投球術、球速、変化球の精度を身に着けて、高い評価を得てプロを狙う選択肢でも遅くないと思う。この夏までしっかりと取り組んで成長をみせた姿勢を大事にして次のステージでも輝くことを期待したい。 ＜佐藤 翔斗　さとう　しょうと＞ 187センチ88キロ　右投げ右打ち 芦屋中出身　 東海大福岡では2年春からベンチ入り。2年秋ではエースとして4強入り。 肩を痛め、調整が遅れた選抜では5失点に終わった。 最後の夏は福岡大会準々決勝敗退。