【保存版】ミシュラン130年の歴史はこんなに凄い、世界初ラジアルタイヤほか革新尽くしだ
GP投入からわずか4年後にラジアルタイヤを市販化
ラジアルタイヤの技術はすぐさま市販タイヤに応用され、1987年に世界初の二輪用市販ラジアルタイヤ「ミシュランA59X」と「M59X」が発売される。 当時のリリースでは次のように説明されており、大型スポーツツアラー向けの性格とわかる。 「モーターサイクルの性能向上は、従来のタイヤ設計の限界、特に発熱の問題を浮き彫りにしました。レースから収集したデータに基づいて設計・開発されたミシュランのラジアルタイヤは、重量が軽く、低温で作動する。大型ツーリングバイクのために、ミシュランはグリップ、ハンドリング、快適性の向上というライダーの要求だけでなく、道路要件も満たすタイヤを製造しています。 また、何千キロも持続するパフォーマンスを提供するために、ミシュランのエンジニアは接地点の安定性を最適化することに注力しました。つまり、A59XやM59Xがあれば、ライダーは安全性と楽しさのどちらかを選ぶことなく、より遠くへ、より長く旅することができるのです」 四輪用ラジアルタイヤが登場した後、主要タイヤメーカーはミシュランに追随した。36年の時を経て、バイク用ラジアルタイヤでも同様の流れが起きたのはご存じのとおりだ。 なおラジアルタイヤは、車体のねじれ剛性の面でも有利。レーサー、市販車ともにバイクそのものの技術的改良が進む原動力となった。
ウエット性能とグリップを両立するシリカを1992年から導入
ミシュランが現代のバイク用タイヤにもたらした2つめの革新が「シリカコンパウンド」だ。シリカとは「ケイ素」の意。シリカを配分することで分子間の変動が抑制され、エネルギーロスが無くなるため転がり抵抗が減少する。これによりグリップに悪影響を与えることなく燃費が向上可能。加えて、ウエットでのグリップ力が高まるのだ。 ケイ素とは、水晶や石と同様の物質のため、タイヤのゴムと均一に混ぜ合わせることは非常に困難。しかしミシュラングループの基礎研究プログラムによって実現し、1992年シーズンの世界GP500クラスに初めてシリカを主成分とするタイヤを投入した。特にウエット路面で行われるレースで圧倒的な強さを見せ、新たな覇権時代の幕開けとなった。 1999年にはシリカを用いた市販タイヤ「ミシュランパイロットスポーツ」をリリース。現在では多くの公道向けタイヤがシリカを配合するまで一般的となり、スポーツ向けタイヤをはじめ、ライフを重視しつつ雨の日にも強いツーリングタイヤなどに採用されている。レース用に関してもシリカ配合のウェットタイヤが採用され続けているのが現状だ。
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