高齢者(シニア)に「QRコード決済」と「交通系IC」の違いを簡単に説明するには?
たとえば、PayPayでは、携帯電話番号やSNS・メールを使って、目の前にいなくてもスマホ1つあれば簡単にPayPay残高を送る、受け取ることが可能です。24時間365日いつでもどこでも使うことができ、手数料もかかりません。
PayPay IDまたは電話番号から送付先を検索して選択し、送りたい金額を入力して送信するだけでPayPay残高の送金が完了します。この場合、受け取る側は特に操作は不要です。このほかに、リンクを作成して送る方法やLINEアプリから送る、受け取る方法があります。 よって ・仕送りをスマホで受け取るならQRコード決済アプリが便利 ・仕送りはこれまで通り銀行振込で、単にお店や駅での支払いを便利にするなら交通系ICも便利 などと伝えると、分かりやすいかもしれません。 なお、電子マネー、交通系ICの代表格であるSuicaは、基本的に中の金額を別のSuicaに移動させることはできません(払い戻しであれば可能)。つまり送金機能はないため、「送る」「受け取る」の面では、やはりQRコード決済の方が使いやすく便利と言えるでしょう。 余談ですが、J-coin payを使えばモバイルSuicaへの送金は可能です。ただし高齢の方にモバイルSuicaとJ-coin payの利用を同時に勧めるのは、ハードルが高いでしょう。 ■交通機関での利用時の利便性
交通系ICカードの代表格として知られるSuicaは、JR東日本、東京モノレール、東京臨海高速鉄道が発行するプリペイドタイプのICカード。電車やバスなどの公共交通機関で使用できる他、コンビニ・飲料自販機、飲食店など全国のさまざまなお店で利用可能です。 一方で、PayPayは、駅やバスなど使える場所は拡大しているものの、交通系ICと比較するとまだ及びません。 PayPayで電車に乗れる例として、近鉄の「デジタルきっぷ」がありますが、チケットの購入には販売サイトにアクセスし、SNSアカウントを利用してログイン(新規登録)が必要です。そのため慣れていない高齢者にとっては、むしろ購入に手間取る可能性もあるでしょう。 高齢の方が、キャッシュレス決済を「電車やバスに便利に乗車したい」という目的で使用する場合はQRコード決済よりも「モバイルSuica」ないしは、そもそもカードとしてのSuicaの方が直感的に使える場面も多いかもしれません。 ■決済方法の違い モバイルSuicaはスマホの画面をオフにしたままスマホを決済端末にかざすだけで支払いが完了します。一方、PayPayの場合は、スマホからアプリを開き、お店側に自分のQRコードを読み取ってもらうか、お店側のQRコードを自分で読み取り、スマホ画面で代金を入力して支払いを行います。 どちらも直感的で分かりやすい支払い方法ですが、あえて言えばQRコードの表示の手間や金額の入力などの手間がある「QRコード決済」は慣れるまでは大変だと感じる方も多いでしょう。