日本ハム・新庄監督、上沢直之のソフトバンク入りに〝苦言〟「彼が投げるときは負けない。間違いなく」
日本ハム・新庄剛志監督(52)が8日、千葉・鎌ケ谷市内の2軍球団施設で行われたスタッフ会議に出席し、プロ野球のルール改正に一石を投じた。上沢直之投手(30)が米大リーグ挑戦から1年で、古巣ではなくソフトバンク入りしたことを受け「プロ野球自体が、その流れになってほしくない」と語った。海外フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たす前にポスティングシステムで海を渡り、海外球団との契約が切れるとFAになる。上沢との対決時は「負けない」と意欲を燃やした。 昨年12月に物議を醸した上沢のソフトバンク移籍。新庄監督はこの件について初めて口を開き、苦言を呈した。 「プロ野球自体が、その流れになってほしくない。あまり活躍できなくてソフトバンク(に入る)っていう流れ。ソフトバンクファンは心から喜べるのかなって。こっち(古巣の日本ハム)で活躍して(FA権を取得した上で)どこでも行ってくださいと期待した」 上沢は2023年のシーズンオフに日本ハムからポスティングシステムで米大リーグに挑み、わずか1年でソフトバンク入り。12年間、在籍した古巣のオファーは選ばなかった。有原航平投手(32)も日本ハムから20年オフにレンジャーズへ移籍。2年間プレーしたのち、23年にソフトバンクに入団した。 海外FA権を取得する前にポスティングシステムで米球界に移籍し、当該球団との契約が終わればFAとなる。現状のルールで上沢と有原に非はない。それでも新庄監督は一度は古巣に復帰するべきだったと訴えた。 上沢のソフトバンク入りに「すごく悲しい。一緒にやりたかった。(ソフトバンクに)取りに来てほしくなかった」と本音をのぞかせた。「でも、もう終わったこと。いないものはいない。彼が投げるときはファンのためにも負けない野球はしていきたい。間違いなく」と闘志を燃やした。(加藤次郎)