とことん丈夫でもりもり豪華! 夏はフロックスにおまかせ
盛夏の宿根草ガーデンは、涼しい顔で愛らしい小花を次々に咲かせるフロックスにおまかせ! 手入れも簡単で、数年で豪華な大株に育ちます。『趣味の園芸』6月号では、フロックスの魅力に注目。宿根草農家の鈴木 学さんに教えていただきました。一部を抜粋してお届けします。 みんなのフロックスの写真
最も親しまれているのはパニキュラータ種
猛暑の最中も休まずに花を咲かせ続けるフロックスは北米原産で、日本でもおなじみのシバザクラの仲間(ハナシノブ科フロックス属)です。最も流通しているのは、シバザクラに似た小花が集まって大きな花穂をつくり、株立ちの大株に育つパニキュラータ種。暑さにとても強く、夏のガーデンの主役にもなれる存在感のある宿根草です。 それでいて、ほかの宿根草たちともなじみやすいおおらかさも魅力。個性的な新品種も次々に登場し、ナチュラリスティックな宿根草ガーデンでも大人気。プロのガーデナーたちにも重宝される、この夏イチオシの宿根草です。
フロックスのここがスゴイ!
宿根草を知りつくした鈴木さんに、フロックスが愛される理由、トップ3をあげていただきました。 【理由1】暑さにとっても強く、夏の間中休みなく咲き続ける 一般的に「暑さに強い」といわれる植物でも、昨今の猛暑では、さすがに真夏はバテ気味になることも。そんななかフロックスは休むことなく元気に咲き続ける数少ない宿根草です。 【理由2】ボリューム感のある大株に育ち、夏のガーデンで存在感を発揮する 株立ちになるパニキュラータ種は、育て始めは茎が1~2本ですが、3~4年で10本程度の大株に育ちます。夏の庭を見渡して「アクセントが欲しい」と思うところにポイント的に植えると、メリハリのあるガーデンに。 【理由3】花色、草丈のバリエーションが豊富で、ほかの植物ともなじみやすい フロックスはパニキュラータ種だけでもピンク、紫色、白色、赤色、サーモンピンク、絞りなど花色が豊富です。草丈も1mを超える高性種から矮性種まであり、好みやデザインに合わせて選べます。 6月号では、もりもりの大株に仕立てるフロックスの育て方や、この夏育てたい注目の品種を詳しく紹介しています。 教えてくれた人/鈴木 学(すずき・まなぶ) 宿根草農家 宮城県丸森町で宿根草のナーセリーを営む。非農家出身。ナチュラリスティックな植栽に合う宿根草を中心に年間700~800種類を栽培。生産者の立場で、季節ごとの変化が楽しめる持続可能な宿根草のガーデンデザインを提案した第1回東京パークガーデンアワードで入賞。 ●『趣味の園芸』2024年6月号 「とことん丈夫でもりもり豪華! 夏はフロックスにおまかせ」より