米ファイアフライ、月着陸船「ブルーゴースト」を2025年1月に打ち上げへ
米Firefly Aerospace(ファイアフライ・エアロスペース)の月着陸船(ランダー)「Blue Ghost」(ブルーゴースト)が10月中旬に環境試験を完了し、ケネディ宇宙センターへの輸送準備が整ったことが発表された。 Blue Ghostは米航空宇宙局(NASA)の「商業月面輸送サービス(Commercial Lunar Payload Services:CLPS)」として、月着陸を試みる。ランダーはNASAの10個の観測機器や技術実証などの貨物(ペイロード)を搭載し、月の東北にある「危難の海(Mare Crisium)」に着陸する予定だ。 Blue Ghostの環境試験では、飛行中や月面で体験するような極端な温度を体験し、打ち上げ状況をシミュレートするために高レベルの振動と騒音にもさらされた。Fireflyによれば、ランダーは試験で良好な性能を示したという。 Blue Ghostは、2025年1月中旬にSpace Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)の「Falcon 9」(ファルコン9)ロケットで打ち上げられる予定。月に着陸したランダーは、月の1日(地球の約14日)をかけて搭載したペイロードを運用する予定だ。 搭載されたペイロードの運用が完了すると、Blue Ghostは月での日没を撮影し、夕暮れ時にレゴリスが太陽の影響をどのように受けるかについてデータを送信する。ミッション名は「Ghost Riders in the Sky」。 月着陸では、日本のispaceが進める民間月探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション2としてランダー「RESILIENCE」が2025年1月に打ち上げられる予定。
塚本直樹