「あまりにも意外な味」で大バズり…じつはいま右肩上がりに売れている「胡麻どうふ」、5年前に「すごい革命」が起きていた…!
迷いを断ち切って「スイーツ」路線に全力投球
スイーツなのか、それともおかずなのか。どちらとも言えない状況を脱するため、ふじや食品は「スイーツ」に全力投球することにしました。 2023年3月には「くるみ胡麻どうふ」の他に「アーモンド胡麻どうふ」「よもぎ胡麻どうふ」を発売。「胡麻」に他の素材をプラスすることで、スイーツらしく美味しく食べられるようにしたのです。 でも発売してからしばらくは、甘い胡麻どうふに抵抗を感じる消費者も少なくなかったそう。おかずとして買った消費者から「がっかり」という声も届きました。確かに、これまで胡麻どうふをしょっぱい系のおかずと思って食べたいた消費者は、この甘さに驚きますし、脳内がバグる状態でしょう。
チョコミントでバズる
消費者からは厳しい声もある中で、スイーツとしての胡麻どうふを認知してもらうには、もっとインパクトのある味が必要になります。そこで販売したのが「チョコミント胡麻どうふ」でした。チョコミントはアイスやチョコ、お菓子などで使用されるフレーバーですが、まさか胡麻どうふで……。ふじや食品のチャレンジでしたが、これがSNSで大バズり。どんな味なのか気になる、胡麻どうふではなくもはやスイーツなど、プラス意見が多く投稿されました。 また2024年春夏には「クリームソーダ味」と「コーヒーフロート味」、そして「いちごラテ味」「チョコバナナ味」などの変わり種も発売されました。実は筆者も「チョコバナナ味」以外を食べたのですが、ドリンクでもなく、ゼリーやプリンでもなく、新しいスイーツのジャンルのように感じました。
2024年秋冬の新商品。ふじや食品の挑戦は続く
2024年秋冬は、ラムレーズン味、モンブラン味、蜜いも味が登場です。フレーバーの名前を聞くだけでは、シュークリームや大福なのかなと思ってしまうほど。「蜜いも胡麻どうふ」は白ねり胡麻に安納芋の焼き芋ペーストと牛乳や加糖練乳を加えています。安納芋はねっとりした食感ですが、それに近づけた胡麻どうふです。 ふじや食品では、スイーツとしての胡麻どうふを意識して、新しいフレーバーに挑戦しています。すでに2025年春夏の味も思案中とか。来春が楽しみです。 連載記事<どこにも売っていなかった…爆発的人気商品「ヤクルト1000」、その「凄まじい売上本数」>もぜひあわせてごらんください。
川崎 さちえ(フリマアプリ・ネットオークションガイド)