アニー賞、ゴヤ賞など映画賞を席巻『ロボット・ドリームズ』予告編が完成!
第96回米国アカデミー賞長編アニメーション映画賞にノミネートされ、アニー賞、ヨーロッパ映画賞、ゴヤ賞ほか名だたる映画賞を席巻した『ロボット・ドリームズ』(11月8日公開)。このたび本作の予告編が完成した。 【写真を見る】ドッグとロボットが楽しくダンシング! 監督を務めたのは、2012年に手掛けた『ブランカニエベス』が第27回ゴヤ賞にて作品賞を含む最多10部門を受賞したスペインを代表する名匠パブロ・ベルヘル。アニメーション映画へは初挑戦ながら、サラ・バロンのグラフィックノベルを基に、切なくも温かい傑作として結実させた。さらにアース・ウインド&ファイアーの名曲「セプテンバー」が映画に彩りを添えている。 解禁された予告編では、世界的ダンスナンバーとして知られる、「セプテンバー」の音楽に乗せて、ストーリーが描かれていく。ニューヨークでひとりぼっちで暮らしている主人公のドッグは、深夜のテレビCMに目がくぎ付けとなる。数日後、ドッグのもとに届いた大きな箱の中身は、なんと友だちロボットだった。 ニューヨークのセントラルパークを、2人で散歩するシーンが映しだされると、「セプテンバー」が大音量で流れだし、ドッグとロボットの日常が切り取られていく。ホットドッグをほおばったり、街中にいるヤンキーのジェスチャーを素直にマネしてしまうロボット、ダイビングに挑戦する様子など、2人だけの楽しい日常が切り取られている。 一転して音楽が鳴り止むと、砂浜の上でロボットが動かなくなってしまい、ドッグが持ち上げようとするシーンが映る。「錆びついて動けなくなったともだちを残し、ビーチは、来年の夏まで閉鎖された」というテロップ解説とともに、柵の外で物悲しげな表情を見せるドッグの姿と、片足が折れたロボットが確認できる。ビーチの閉鎖や、仲良しの友だちとの別れによって、また孤独感に押しつぶされそうになるドッグ。海水浴の影響で動けなくなってしまい、ドッグに会いたくても会えなくなってしまったロボット。日々お互いの存在を忘れず、1年後の再会を夢見る2人の心情を、精彩に表現していく。 またアカデミー賞、アニー賞といった映画賞を席巻したことを裏づける映画評とともに、『シェイプ・オブ・ウォーター』(17)でアカデミー賞作品賞などを受賞したギレルモ・デル・トロ監督の「美しく、想像を遥かに超え、そして温かい」というコメントも紹介。世界観と魅力をダイナミックに伝えるために、映画本編でも使われている、「セプテンバー」のパワーを最大限に活かした予告編に仕上がっている。 『君たちはどう生きるか』(23)とも賞レースを競った本作の公開を、ぜひ心待ちにしてほしい。 文/山崎伸子