石川祐希、高橋藍は実質確定?バレー五輪代表アウトサイドヒッターの座を巡る激しい競争
ブラン監督はOHの選手たちに何を望む?
OHはスパイク能力が優れた「攻撃型OH」、レセプション(サーブレシーブ)やディグ(スパイクレシーブ)を得意とする「守備型OH」と役割を分けたOH2選手を起用することが多い。ただ、メダル争いするような強豪国となると、コートに立つOH2選手は攻守両面においてハイレベルで、日本では石川がそうだろう。さらに石川の場合はブロック能力も優れており、いるかいないかでチームが全く変わってしまうスーパーな選手になっている。
日本代表でブラン監督が石川や高橋藍に続く、3人目、4人目のOHに望むものは何だろうか。過去の采配や発言から推測すると、次のような点だろう。まず石川や高橋藍がサーブで狙われて守備が崩された時に、交代出場して流れを取り戻せる選手。また前線でのサイドアウトが停滞した時に、例えサーブで崩されて相手のブロックが3枚あろうが、スパイクで打開できる選手。欲を言えば、さらにブロック能力が高い選手。いずれも当たり前といえば当たり前だが、国際レベルで尚且つ五輪でメダルを目指すレベルとなるとなかなか難しい。 東京五輪では石川が常に出続けている状態だったが、石川と対角を組むOHは五輪を通して使い分けていた。例えば、高橋藍が前衛で相手の高いブロックに苦しんでいれば、スパイク能力がより高い高梨を投入するなどして打開を図っていた。ブラン監督の本音をいえば、恐らく、石川の様な全ての面でハイレベルなOHを対角に入れたいだろう。ただ、石川の様な選手は簡単には出てこない。また、高橋藍もこの3年で攻撃能力やブロック能力を高めつつあるし、富田、高梨、大塚も全ての面でレベルアップはしている。また、甲斐は守備面ではまだまだでも、海外選手に負けない高さとパワーを持つ希有な選手であり、前回の高橋藍の様なチームの起爆剤になりうる20歳前後の選手といった点でも魅力だろう。 ブラン監督が最終的にどんなメンバー、そしてOH4名をどの様に構成するのか。そういった視点で残りのVNLでのOH各選手たちのプレーを見るのも面白いかもしれない。当該選手たちには大変この上ないが。
VictorySportsNews編集部