【B1クラブ展望/A東京】昨季CSの悔しさを晴らすのは3度目のリーグ制覇を達成したとき
デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ体制が3シーズン目を迎え、目標は「優勝」の2文字しかない。それだけに目標達成のためにはチームの熟成度を上げることが必須。オフェンスではコンビネーションプレーの精度とパターンの数をアップすること、ディフェンスでは強度を上げるとともに、様々な状況に応じたルールを増やすことも予想される。 【ハイライト】サイズが30得点14リバウンドの大爆発で千葉Jに快勝! 昨シーズンのスタッツを振り返ると、ほとんどがリーグの上位に位置。勝率もクラブ史上最高となる80パーセント(48勝12敗)を記録したが、優勝には手が届かなかった。では何が足りなかったのか? それは勝利への貪欲さであり、ファウルも厭わない“汚い”プレーかもしれない。 それを体現できるのがベテランの菊地だろう。リーグで唯一の連覇を知るベテランが3シーズンぶりに復帰したことが触媒になり、勝利に貪欲な選手が増えることも予想される。優勝には欠かせない要素の一つだ。 A東京が所属することになった中地区は、CS出場経験のあるのが7クラブ。文字どおりの激戦区だけに、ちょっとした敗戦が命取りになるかもしれない。それだけに戦力の変動が少なかったA東京はスタートダッシュが大切だ。序盤戦から中地区をリードしていくことがCS出場の近道を言えるだろう。
■KEY PLAYER/PG #3 テーブス海
「もちろんです。最後のシーンは忘れたくても忘れられないですし、ライアン(ロシター)とも話をしています。今シーズン、同じような場面があったら勝ち切れるように、その準備は始まっています」 昨シーズンのCSクォーターファイナル第3戦、A東京は琉球ゴールデンキングスに1点差で敗れ、リーグ制覇の道はここで閉ざされた。第4クォーター残り時間7秒、1点ビハインドの場面でテーブス海はロシターにパスを供給。しかし、そのシュートはリングを叩いた。 そのラストシーンがモチベーションとなっているのかという問いに対し、テーブスはこちらをまっすぐに見て答えた。 「今シーズンは優勝できれば何でもいい」 個人的な目標や成長より、チームの勝利を最優先と見据える。オリンピックも経験したチームの司令塔から目が離せない。 文=入江美紀雄
BASKETBALL KING