「ペーパーレス化」が進みついていけるか心配です。「電子署名」「電子印鑑」「電子サイン」は何が違うのでしょうか?
電子契約のメリットとは?
書面契約から電子契約に移行した場合の主なメリットは、以下のとおりです。 (1)さまざまなコストの削減 書面契約の場合、印刷代や保管などの管理コストがかかります。電子契約の場合には、基本的には電子データをクラウド上やPC・サーバーなどの保存媒体の中に保管することができます。 電子データによる保管方法をとることで、文書自体の劣化や汚損を防止し、半永久的に保管することが可能となります。また、2024年10月1日には、日本郵政の郵便料金の値上げも予定されており、書面を郵送していた場合には郵送コストの増加が想定されます。さらに、契約書などの印紙税がかからないことも大きなメリットといえるでしょう。 (2)業務効率化、時間短縮 書面契約の場合は、基本的には書面を郵送してやり取りする・取引先に赴いて契約を交わすなど、手間と時間を要していました。電子契約の場合は、メールなどの方法でやり取りができるため、全体的な手間や時間の短縮、削減につながる可能性が高くなります。 (3)改ざん防止のためのセキュリティー強化 証明力のある電子署名や電子印鑑の高いセキュリティーにより、書面契約よりも高度な改ざん防止効果を実現することができます。また、認証により、本人以外のなりすましによる押印などを防止することもできます。
まとめ
現代は、「オンライン会議より、面と向かっての話し合い」「紙の資料が手元にないとダメ」「契約書も紙ベースでのやり取り」など電子化を心底受け入れられない世代と、急速かつスマートに電子化・効率化に進んでいく世代が、共存する時代といえます。 いずれは後者の方向に進んでいくことは確実であるため、少しずつでも電子化を許容していくことが重要となるでしょう。 執筆者:高橋庸夫 ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部