夫が「年収380万円」で、毎日12時間近く働いています。仕事は好きなようですが、将来的に身体を壊さないか不安です。家計に問題がなくても「転職」を勧めるべきでしょうか…?
夫が毎日長時間労働をしている場合、将来的な健康面や生活の質を考慮して、転職を勧めるべきかどうかを悩む人も多いのではないでしょうか。過度な労働は心身の健康を損なうだけでなく、家族との時間や趣味など、人生の豊かさをも奪いかねません。 本記事では、どういう状況であれば夫に転職を勧めるべきなのか、長時間労働のデメリットや平均年収との比較とともに解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
転職を勧めるべき?
転職は本人だけでなく、家族にとっても大きな決断となります。転職を勧めるかどうかは、仕事への満足度や生活の質などを総合的に判断し、慎重に決める必要があります。 ■転職を勧める必要がある場合 以下の状況が見られる場合は、転職を勧める必要があると考えられます。 ・体調不良や慢性的な疲労を感じている場合 ・キャリアアップの道筋が見えない場合 ・仕事へのモチベーションが低い場合 たとえ仕事が好きであっても、長時間労働は心身に大きな負担をかけ、将来的に病気やけがのリスクを高める可能性があります。仕事とプライベートのバランスを取り、健康的な生活習慣を維持することが大切です。 周囲の人から見ても明らかに心身に負担がかかっていると判断できる場合は、転職を勧めてみても良いでしょう。 ■転職を勧める必要がない場合 転職を勧める必要がないと判断するには、以下の状況を考慮します。 ・今の仕事に強いこだわりを持っている場合 ・転職市場が厳しい場合 ・家計が安定している場合 今の仕事に強いこだわりを持ち、やりがいを感じている場合は、無理に転職を勧める必要はありません。健康面に十分に注意しながら、今の仕事でキャリアアップを目指していくことも可能です。 転職活動は、時間と労力がかかるうえに、希望に合う仕事が見つからない可能性もあります。今のところ家計の状況が安定しており、本人が納得しているのなら、転職を急ぐ必要はないでしょう。
毎日約12時間は働きすぎ?
毎日12時間近く働いている状況は、明らかな長時間労働です。労働基準法では、1日の法定労働時間は8時間(週40時間)、残業時間の上限は、原則として月45時間(年360時間)と定められています。 残業時間を45時間の上限に抑えるためには、1日2時間程度の残業にとどめる必要があります。実際の1日の労働時間は、法定労働時間と合わせて10時間程度が限度です。 残業時間は、臨時的な特別の事情がある場合は上限を超えることが認められます。しかし、4時間近くの残業が毎日のように常態化している状況では、臨時的と認められにくく、労働基準法に違反している可能性が高いと考えられるでしょう。