【ハイライト動画あり】早稲田大学、スクラムとディフェンスで慶應義塾大学を圧倒。101回目の早慶戦に勝利。ラグビー関東大学対抗戦
17分、慶大にフェーズを重ねられ、たまらず反則を犯してしまった早大。PGを沈められ、14-3と得点を許してしまったが、ここで流れを渡すことなく猛攻を仕掛ける。27分、早大は服部の「50:22」からモールトライに成功。さらに立て続けに2トライを追加し、38-3と大きく点差をつけて前半を終えた。
慶大ボールで始まった後半だが、互いにミスが重なり、膠着した展開が続く。そんな均衡状態を破ったのは早大だった。10分、敵陣5mのマイボールラインアウトから早大はテンポの良いアタックを継続。
敵陣奥深くでフェーズを重ねると、最後はSO服部からロングパスを受け取ったWTB田中健がゴール右隅へトライした。続く22分には、HO佐藤主将のラインブレイクから一気に敵陣まで侵入することに成功。
服部が大外で待っていたWTB池本晴人(社2=東京・早実)へ正確なキックパスをつなぎ、そのままグラウンディング。50-3とリードを47点に広げる。そして、試合終了間際にもFW(フォワード)が体を当て続け、ゴールライン目前まで攻め込む。
FB矢崎由高(スポ2=神奈川・桐蔭学園)、HO安恒直人(スポ4=福岡)と右に素早く展開し、最後はCTB福島秀法(スポ3=福岡・修猷館)がダメ押しのトライ。57-3で対抗戦・連勝記録を6に伸ばした。
伝統の一戦で大差をつけて勝利を収めた早大。「トライラインを割らせないという強い思いを持ってプレーできていることが、今日の結果につながった」と大田尾竜彦監督(平16人卒=佐賀工)が評するように、今季力を入れてきたスクラムとディフェンスで慶大を圧倒し、ノートライに抑えたことは大きな成果と言えるだろう。
一方で「後半のきつい時間になるにつれて、乱れが出てしまったシーンがあった」(佐藤)。次戦は宿敵・明治大学との大一番。80分間、いかに精度高くプレーし続けられるかが勝利のカギとなるだろう。対抗戦優勝、そしてその先の『荒ぶる』獲得へ、赤黒戦士の躍動に期待が高まる。
文:安藤香穂/写真:村上結太、大林祐太(早稲田スポーツ新聞会)
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