小学校の運動会は「午前だけ」の時代~姿を消した"風景"を書き残してみた
大切なコミュニケーションの場
こうした学校での運動会の他に、地域の子供会による運動会、さらに、町内にあった企業や工場の運動会など、昭和の時代は、年に何回も「運動会」が開催されていた。特に工場の運動会などは親子三代での参加もあって、賞品も豪華だった。昼食は持参ではなく、仕出しの割子弁当が振る舞われた。高度成長期、人が集まってスポーツを楽しむ、そして、人と人とがコミュニケーションを結ぶ、そんな機会が「運動会」だったのだろう。 時代と共に、様々なものの価値観も変わり、役目も変わる。人の受け止め方も変わる。「運動会」はこれから、どんな変化を遂げていくのだろうか。 【東西南北論説風(497) by CBCテレビ特別解説委員・北辻利寿】 ※『北辻利寿のニッポン記憶遺産』 昭和、平成、令和と時代が移りゆく中で、姿を消したもの、数が少なくなったもの、形を変えたもの、でも、心に留めておきたいものを、独自の視点で「ニッポン記憶遺産」として紹介するコラムです。
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