40代は生理が重く、経血量が多くなる...?「ホルモンのカオス」と呼ばれる“閉経周辺期”に悩んだ女性の体験記
私の人生で、月経周期ほど「予測通り」のものはあまりない。アプリでチェックすると、毎月きちんと来るべき時にやって来る。ところが数ヶ月前、突如乱れて早く来て、しかも重かった。だから「月経周期 短くなり、重たい 42歳」と検索してみると、閉経周辺期と出てきた。私はそれまでずっと、閉経期に近づくにつれて月経の回数は少なく、軽くなると思っていた。重たくなるとか回数が増えるなんて、全く考えていなかった。ところが、イギリス人女性の5人に1人は、閉経が近づくと重い月経に悩まされるという。 【写真】夜眠れない、仕事でチャンスを受け入れない…「中年の危機」かもしれない17の兆候 しかも、中にはあまりに重くて日常生活に支障をきたす人もいるほど。タンポンやナプキンを1時間おきに変えなくてはならなかったり、大きな血の塊が出たり、経血が突然大量になったりするという。時には貧血や、倦怠感、衰弱、息切れを起こして、極端な場合は入院したり輸血が必要になったりする場合もある。
今の私たちは、これまでにないほど閉経周辺期(更年期)について語り、ホットフラッシュやコントロールできない怒り、ブレインフォグ(頭がぼーっとした感覚)などについて率直に会話しているが、月経自体、つまり経血の話は、そこまでオープンに語られることがなく、直接的な議論もされていない。経血は閉経周辺期になっても豊富にあるのだ。 「誰もが更年期の話をしていると思っているかもしれませんが、実際はまだ十分に認知されていません」とフィリッパ・ケイ医学博士は言う。「認知度が他より低いコミュニティや層があるので、教育する必要があります」。 平均すると、最後の月経から12ヶ月経った時点で閉経となり、それは45歳~55歳の間に起こる。イギリスの平均閉経年齢は51歳だ。閉経周辺期(更年期)は2~3ヶ月から10年以上と幅広いが、平均4年くらい。その間に月経は大混乱を引き起こす。
月経周辺期に月経周期が短く、量が多くなる原因は?
早ければ30代後半から40代初期に、卵巣の働きが通常より鈍ってくる。そのため、体はホルモンを増加させて卵巣に卵子の製造を維持させようとする。最初は月経周期が2~3日短くなる可能性があり、たとえ閉経はまだ何年も先だとしても、他の症状も現れてくる。月経が重たくなるのは、子宮内膜を作り、壊し、修復する過程に不安定なホルモンが影響を与えた結果であることが多い。 が、年齢も関係する。年齢とともに子宮筋腫(良性腫瘍)や子宮内膜が子宮の壁の筋肉に成長する腺筋症を発症する可能性が高まるからで、どちらも月経が重く(経血量が多く)、痛みを伴い、出血が長引く原因になる。 婦人科医のジェン・ガンターは新著『Blood: The Science, Medicine And Mythology of Menstruation』で、閉経への移行期を“ホルモンのカオス(大混乱)”と表現。女性ホルモンのエストロゲン値が「低いか正常、高くなり、プロゲステロン値は低いか正常の可能性がある。「月経周期はいつも通りか、短かったり長かったりする。通常の長さで予定通りの出血に見えても、排卵がない可能性がある」と述べている。 実際、「閉経への移行期に、ホルモン的に唯一予測できることは、予測がつかないということだ」と彼女。多くの女性はそれまで20年ほどかけて月経周期に馴染んできたことを思うと、中年期になってからのこの変化は非常に不安なものだ。
症状をオープンにしたりコミュニケーションを取ったりする重要性を侮ってはいけない。「何千年もの間、閉経は女性としてある種の終わりだと伝えられてきました。が、実際には、閉経はもっとポジティブなことで、自由になるということではないでしょうか」とケイ博士。 「重く、辛い痛みの月経から自由になるのです。中には、月経があるうちはできなかったことができるようになるカルチャーもあります。女性の人生の3分の1は閉経後の状態です。幸せで健康的に賢く生きることができるのです」 ※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
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