吉田栄作さん、35年ぶりにトヨタ・スープラと共演! トレンディドラマ全盛期の今だから話せる思い出とは
波が似合うクルマ
トヨタ・スープラのほかに、劇用車で記憶に残っているものはあるのかと吉田さんに尋ねてみる。 「まだデビューしたばかりの頃、『はぐれ刑事純情派』(テレビ朝日系列)の第2シリーズで、藤田まことさんとコンビを組む若手刑事を演じて、セダンを運転しました。でも、車種はなんだっけなぁ……。ごめんなさい、車種は思い出せないんですが、刑事ドラマに出るのに必要だからと、デビュー前に親に頭を下げて免許を取ったという話をしたじゃないですか。本当に刑事役で運転しているんだ、お父さん、お母さんありがとう、という気持ちになりました(笑)」 自身の出演作以外で、クルマが印象に残っている作品に話題がおよぶと、吉田さんは「『熱中時代・刑事編』(日本テレビ系列)で水谷豊さんが乗っていたスバル『360』は格好よかったですね」と目を細めた。 「実は、アメリカから帰国するきっかけは、『七曲署捜査一係』(日本テレビ系列)というドラマへの出演オファーがあったからなんですよ(編集部註:このドラマは、『太陽にほえろ!』の復活版として制作された)。『太陽にほえろ!』に出演してもいいように免許を取得したことが、ずっとつながっているんです。ただし、『七曲署捜査一係』はカメラマンの方がものすごく上手で、止まっているのに走っているように撮ってくれるんです。だからせっかくの運転シーンなのに、クルマは1mmも動いていなかった(笑)」 さて、吉田さんがいま、興味を持っているクルマはトヨタの「ハイラックス」という。編集部が用意したハイラックスの各部を、興味津々の様子でチェックする。全長はどれくらいで車庫証明は取れるのかなど、スタッフに具体的な質問をしていることから、かなり本気で考えているようだ。 「ピックアップトラックって憧れがあって、アメリカの映画とかに出てくるとつい目で追っちゃうんですよね。荷台に無造作にサーフボードを積んで、気軽に海に行くような使い方ができるのが、僕にとってのいいクルマなんです」 ポンッとサーフボードを載せて出かけられる、波が似合うクルマ──。 20歳代前半で購入した三菱パジェロ、そしてアメリカで苦楽をともにしたジープ・チェロキーと、吉田栄作さんのクルマへのスタンスは、ブレずに一貫している。