出血と苦痛、おびえながら流産処置の待機期間を過ごす女性 中絶制限法の米ジョージア州
「法律が追い打ちをかける」
状況を長引かせることで精神的な負担も伴う。ベルさんは身体的にも精神的にも回復するにはしばらく時間がかかると考えている。手術後にもう一度鉄分の注入を受けなければならず、今はようやく散歩を再開したところだという。 残ったのは、さまざまな感情だ。家族全員が喪失を悲しんでいる。ベルさんと夫は今ももうひとり子どもが欲しいと願っている。一方で、ジョージア州の法律がつらい経験を長引かせたことに怒りを覚えている。「この法律が私たちに追い打ちをかけている」 家族に囲まれ、科学系の教育を受けたベルさんは、自分の治療について主張しやすいと話す。入院中、医師たちはベルさんを死なせないと安心させてくれた。医師たちはベルさんを仲間のように扱い、明確に意思を伝え、助けようとしてくれた。しかし、誰もが同じ状況にあるわけではない。ベルさんはジョージア州で流産する他の人たちを心配している。 「私は医師たちに限りない感謝の気持ちを抱いている。待ち望んでいた子どものことを悲しく思う。そして、生物学的な現実に基づかない法律や政策のせいで、私や私の治療チームがより困難な状況に陥ったことに怒りを覚える。誰もこんな経験をするべきではない」(ベルさん)