〔東京外為〕ドル、155円台前半=調整的な戻り売りで下落(21日午前9時)
21日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前日の海外市場の流れを受けて調整的な戻り売りに押され、1ドル=155円台前半に下落している。午前9時現在、155円27~28銭と前日(午後5時、155円65~66銭)比38銭のドル安・円高。 前日の海外市場では、欧州時間は東京時間からの買いが続き、一時155円90銭近くまで水準を切り上げた。米国時間も序盤は高値圏を維持したが、中盤からは米長期金利の上昇一服を背景に戻り売りが強まり、155円近くに下げる場面があった。終盤は売りが一服し、155円30~50銭前後で下げ渋った。東京の早朝は155円30銭前後での取引となっている。 前日は、ウクライナ情勢の緊迫化懸念を受けたリスク回避ムードが後退。ドル円は活発な買い戻しが入った。ただ、「かなり上昇ペースが速かった」(FX業者)こともあり、欧州時間に「156円に迫った場面からは戻り売りが厚くなった」(同)とされ、いったんは水準調整の色彩が強まった。 東京時間は「いったん上値は試した後でもあり、引き続き水準調整の売りが出やすいのではないか」(大手邦銀)とみられる。一方で、「積極的に売り込む材料に乏しい」(同)こともあり、「現行水準を中心としたレンジ圏でのもみ合いにとどまるのではないか」(同)との声が聞かれる。 ユーロは対円で小高く、対ドルでは軟化。午前9時現在、1ユーロ=163円73~77銭(前日午後5時、164円66~67銭)、対ドルでは1.0545~0545ドル(同1.0578~0579ドル)。