なぜ高額なまま別れ? サッカー選手、現役引退時の市場価値ランキング1~10位。様々な理由でスパイクを脱いだ男たち
3位:ジネディーヌ・ジダン(元フランス代表) 生年月日:1972年6月23日 引退年:2006年7月(34歳) 市場価値:1250万ユーロ(約17.5億円) ジネディーヌ・ジダンの華麗なプレーに魅せられた人は多いのではないだろうか。彼の代名詞でもあるルーレットやレアル・マドリードに所属していた2001/02シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝でみせたダイレクトボレーは多くのファンの心に残っていることだろう。 ユベントス所属時の1998年にバロンドールに輝いたジダンは、2001年夏に当時の史上最高額となる9000万ユーロ(約126億円)もの移籍金でレアル・マドリードへと移籍。この移籍金が安く思えるほどのパフォーマンスで「白い巨人」を常勝軍団へと導き、世界最高の司令塔として数多くのトロフィーをもたらした。 そして迎えた2006年のドイツワールドカップ、開幕前から大会後の現役引退を公言していたジダンの“ラストダンス”が始まる。決勝トーナメントからチームを勝利に導く決定的な仕事を果たしてフランス代表をイタリア代表との決勝に導くと、ファイナルでも7分にPKから先制ゴールを記録。このままジダンの大会で幕を閉じると思われたが、延長110分にマルコ・マテラッツィへの頭突きで一発退場に。そしてフランス代表はPK戦の末に敗れ、天才MFのプロサッカー選手人生はまさかの形で幕を閉じた。
2位:セルヒオ・アグエロ(元アルゼンチン代表) 生年月日:1972年6月23日 引退年:2021年12月(33歳) 市場価値:1250万ユーロ(約21億円) 新たなキャリアが始まった矢先の引退だった。マンチェスター・シティでクラブ史上最多得点記録をはじめとする数々の記録を打ち立てたセルヒオ・アグエロは、バルセロナ加入から半年足らずで引退を余儀なくされている。 2011年夏にマンチェスター・シティに加入したアグエロは加入直後から得点を量産して、1年目のプレミアリーグで23ゴールを記録。シーズン最終節QPR戦ではドローのまま終わればマンチェスター・ユナイテッドが優勝するという中で、90+4分に億千金の勝ち越しゴールを決めて44シーズンぶりのトップリーグ制覇に導いた。 マンチェスター・シティに在籍した10年間で260ものゴールを積み上げたアグエロは、21年夏に親友であるリオネル・メッシの助言でバルセロナへと移籍する。公式戦デビュー3試合目となったレアル・マドリードとのエル・クラシコで移籍後初ゴールを決めたが、その1週間後に不整脈が発覚し、健康状態を理由に同年12月にスパイクを脱ぐ決断を下した。当時の市場価値である1250万ユーロ(約21億円)が証明するように、まだプロサッカー選手としての能力は十分だったが、思いがけぬ形での引退となった。