なぜ高額なまま別れ? サッカー選手、現役引退時の市場価値ランキング1~10位。様々な理由でスパイクを脱いだ男たち
5位:パベル・ネドベド(元チェコ代表) 生年月日:1972年8月30日 引退年:2009年7月(36歳) 市場価値:900万ユーロ(約12.6億円) チェコ人史上最高の選手という呼び声が高いパベル・ネドベドは、1996年のユーロ(欧州選手権)で母国を準優勝に導く活躍を披露したことで一躍有名となった。ユベントスでプレーしていた2003年にはその年の世界最高の選手へ贈られるバロンドールを受賞している。 90分間ピッチを駆け回る豊富な運動量をベースに攻守両面で高い貢献度が期待できるネドベドは、プロキャリアで所属したスパルタ・プラハとラツィオ、ユベントスの3クラブ全てに数々のトロフィーをもたらした。特に印象的な活躍を披露したのがキャリアの最後にプレーしたユベントスであり、外国籍選手で最多の327試合に出場した。 強烈なミドルシュートを多く決めることから「チェコの大砲」とも呼ばれた男は、現役ラストシーズンの2008/09シーズンもほとんどの試合でスタメン出場するなど、不動のレギュラーとしてプレーしていた。そのため市場価値も900万ユーロ(約12.6億円)と高額なままでの引退となった。なお、引退の理由については「まだプレーすることを楽しんでいるが、体力と精神状態を考えると、若い選手に道を譲るべきだと思った。これからは家族との時間を大切にしたい」と明かしている。
4位:フィリップ・ラーム(元ドイツ代表) 生年月日:1983年11月11日 引退年:2017年7月(33歳) 市場価値:1100万ユーロ(約15.4億円) 2014年のブラジルワールドカップでフィリップ・ラームは主将としてドイツ代表を優勝に導いた。それから3年後の2017年7月に33歳での現役引退を決断している。 ラームはシュトゥットガルトにローン移籍していたデビューからの2年間を除き、キャリアの全てをバイエルン・ミュンヘンに捧げた。通算517試合出場は21世紀以降の選手でトーマス・ミュラーに次ぐ数字であり、14ものタイトルを獲得。2011年1月に元オランダ代表MFマルク・ファン・ボメルが退団してからはキャプテンを務めていた。 ジョゼップ・グアルディオラがバイエルンの監督に就任すると、本職の右SBから中盤にコンバートされて新境地を開拓。結果的に現役ラストシーズンとなる2016/17シーズンもカルロ・アンチェロッティ監督の下で不動のレギュラーとしてプレーしていた。そんな中での引退発表は多くのサポーターを驚かせた。当時の市場価値も1100万ユーロ(約15.4億円)であり、現実的にもサッカー選手としてプレーを続けることも可能だっただろう。ただ、本人はキャプテンとして常にトップパフォーマンスでプレーすることにこだわりを持ち、33歳という年齢でスパイクを脱ぐことを決断したようだ。