砂走公園の池11年ぶり清掃 片山津温泉、絶滅危機ガガブタ植栽
●西さんが特別講師 児童が水生生物観察 加賀市片山津温泉の砂走公園あいあい広場で1日、柴山潟の水を使って造った人工池の清掃が11年ぶりに行われた。潟の群落地が激減している絶滅危惧種の水草「ガガブタ」を池に植栽し、保存活動に取り組む西継一さん(76)=潮津町=が特別講師を務め、片山津小4年生27人が池の水生生物を観察しながら清掃作業を手伝った。 西さんによると、柴山潟に自生するガガブタは、4年ほど前から潟にすみ着いたカルガモなどの野鳥に新芽を食べられ、群落地がほぼ姿を消しているという。 ガガブタは水中に根を生やし、バクテリアが繁殖することで水質を浄化する働きを持つ。2007年ごろから片山津小、湖北小の児童らが苗から育て、潟に植栽する活動に取り組んでいた。 群落地の激減を危惧した西さんが自宅で育てたガガブタを公園の池に植栽し、保存活動に取り組んでいる。 人工池の清掃は片山津地区まちづくり推進協議会が計画し、地元の青年団体「あすなろ会」の会員や市職員ら約20人が参加した。池の水を抜き、児童がたも網でコイやフナ、ヨシノボリ(ゴリ)、メダカ、スジエビ、テナガエビ、ヤゴなどをすくい上げ、水槽に移して観察した。参加者は敷石を洗浄し、落ち葉などを拾った。 西さんはガガブタやヨシ、イグサ、ガマなどの植物を含めて水生生物について、児童に解説した。