「パーカーおじさんはみっともない」発言で炎上した女性コラムニスト。「戦略通り」と東大生が思うワケ
―[貧困東大生・布施川天馬]― 先日、作家の妹尾ユウカ氏の発言が物議をかもしました。 「40代以上のおじさんがパーカーを着て仕事をするのはみっともない」という論調で、これに対して実業家のホリエモンこと堀江貴文氏やひろゆきこと西村博之氏が反応し、ネット上では大激論が交わされています。 ⇒【写真】妹尾氏が売り出した、40歳以上しか着られない「オジ専用パーカー」
「パーカーおじさん」に刃を向けた妹尾ユウカ氏
正直、今回の件は「いわないほうがお互いにとってよかった」のでしょう。本音を言って気持ちよくなるよりも、お互いに気を使って長期的な関係を構築したほうが、より利益となるはずです。 確かに、「いい年した大人はそれなりにパリッとした格好でいてほしい」と若い女性が考えるのも自然ですし、それに対して「どんな格好をしていようが、仕事に支障はない」と反論されるのも当たり前。 最初この件を見たとき、私は「妹尾氏はなんて実りのない発言をしているのだ」と感じました。「ビジネスシーンにパーカーを着て現れるおじさん」は、「TPOを守らずとも迫害されない権力者」と読み取れます。 金と権力を握っているであろう「パーカーおじさん」に刃を向けても、百害あって一利なしだと考えたのです。 ですが、これは大きな勘違いでした。彼女は確かに、今回の騒動で一定の利益を得られたのです。妹尾氏の狡猾な立ち回りに舌を巻いた理由をお伝えします。
炎上のメリット・デメリット
高度にネットワークが発達した現代社会では、日夜炎上事件が頻発しています。どこでも誰かが叩かれたり、叩いたりしています。炎上が原因で精神を病んでしまう人もいます。炎上は、現代社会において、順調な社会生活を妨げる落とし穴になりうる。 では、炎上が現代社会における大きなリスクといえるのはなぜでしょうか。 それは、「味方がいなくなるから」でしょう。インターネット上で匿名化された記号としての人々の波に批判されれば、どのようなメンタルを持ち合わせていようとも、恐怖や後悔の念を抱くはず。まるで周りに味方がいないかのような気分にさらされて、絶望を味わいます。 逆を言えば、「味方を確保しながら炎上する」のであれば、恐怖は軽減されるでしょう。いかに自分の意見を否定されようとも、同じくらい肯定してくれる人がいれば、前を向いて発信し続けられる。 現代社会における発信の鉄則は、敵と味方の両方ができるように一石を投じて、波紋を呼ぶこと。自分が騒動の中心として一定の注目を得ながらも、一定のファンを獲得することができる。