【カスタム車紹介】T.T.Rモータース CB750F(ホンダ CB750F)見たことのない仕様を10年楽しみさらにスープアップ
良コンディションで走り続けRS1000パーツ組み込みへ
CB750Fには内部リフレッシュを行ってそのまま積み替えできるリビルドエンジン、これをベースにスープアップメニューを施した“ブラッククローム”エンジンを用意するT.T.Rモータース。TOT参戦車両も手がけるなどしているから、オーナーの希望する仕様に対してのノウハウもきちんと持っている。そこに注目して、この車両を見ていこう。こちらは元々、10年ほど前に“今までに見たことのないCBを作ろう!”とT.T.Rが手がけた提案仕様の車両でもあった。 【写真はこちら】T.T.Rモータースがカスタムした「CB750F」の全体・各部(11枚) 元々の作りとしては、CB750FBをベースとして、CB-FをCB1100Rスタイルにする社外のキットを追加。それも多くのユーザーが使う標準のフルカウルではなく、あえてハーフカウル仕様で製作。CB-Fに17インチの足まわりを組み合わせる時に起こりがちなリヤまわりの隙間を減らすように、シートレールをワンオフ。カウルを装着しつつもハンドル切れ角も純正同様に確保するといったメニューが施されていた。キャブレターもT.T.Rが得意とするCB-SF系負圧タイプの流用で、始動性や整備性にもストレスがないようにまとめていたものだ。 それが、ホイール換装やリヤショックレイダウン変更等の仕様変更を重ねながら、先頃エンジンにも手が入った。RS1000(CB900Fをベースとしたホンダ製市販レーサー。ファクトリーのRCBに対してこう呼ばれる)用の内部パーツ=クランク/コンロッド/ピストン/カムを組んで、カムチェーンテンショナーも交換した別ユニット載せ替えられたのだ。それがこの姿だ。積んだのはちょうど2基組んだうちのひとつなんですよ、とT.T.R林さんは説明する。 お店とも長い付き合いのあるオーナーさんで、手に入らないもの好きでしたから、という注釈も入りながらだが、この仕様はCB-F乗りには魅力がある。確かに車両製作時点から10年は経過しているし、以後の変更も継続的に行っているという付き合い。他にないスタイルも維持され(実際、カラーリングも含めて他に出会わない仕様だ)、それをベースにしながら、その都度魅力を高めつつ、リヤショックをレイダウンしたらそこに合わせたりセッティングをするというようにと、加えた内容への最適化も行っている。変化も加えながら長く楽しむ好例とも言える1台。T.T.Rも身近な存在だから、依頼できたと取っていいだろう。
ヘリテイジ&レジェンズ編集部