NHKに“ネット配信”義務付け「改正放送法」が成立
NHKに対し、インターネットを通じた番組などの配信を義務付ける改正放送法が参議院本会議で可決・成立しました。 NHKはこれまでネット配信については「放送の補完」として行ってきましたが、改正放送法はネット配信をNHKの必須業務とします。 これによりNHKはテレビを持たない人にも現在、総合と教育の2つのチャンネルで流している内容をスマホやパソコンを通じて見られるようにする義務を負います。 テレビ受信料を既に支払っている世帯では追加負担なしにネットでも見られることになります。 一方、スマホやパソコンで一定の手続きを経てネット配信を受ける人からもNHKは「ネット受信料」を取れるようになります。 料金は月額税込み1100円の「地上契約」と同じ程度になる見込みで、NHKは早ければ来年10月から運用を始めるものとみられます。 なお、受信料を財源とするNHKのネット事業が拡大すれば日本のメディア環境にも影響を与えることから、改正放送法には地方紙を含めた新聞社や通信社、民放によるネット配信との間で公正な競争を確保するための仕組みも盛り込まれています。