15日に公示された衆議院選挙で期日前投票が16日から始まりました。こうした中、投票所から離れている地区の住民の投票機会を確保する取り組みが進められています。 安来市伯太町の上十年畑（かみじゅうねんばた）地区、約50世帯100人が暮らす山間の集落です。16日午後、地区の公民館の駐車場にやってきた1台の車。中には投票箱が…。これは、車を使った「移動する期日前投票所」です。 安来市は、車などの交通手段を持たない山間部の有権者の投票機会を確保しようと、2024年1月に移動投票ができる車両を導入しました。今回の衆院選で初めて、最寄りの期日前投票所から10キロ以上離れているこの上十年畑地区を含め、伯太町内の2か所を回りました。試験的な取り組みとして、今回の選挙での稼働は16日だけですが、地区に住む高齢者が次々と訪れ、一票を投じていました。 投票した有権者： 普段、安来や米子に車で出掛けるついでに期日前投票しているけど、交通手段が無い人には良いと思う。 安来市選挙管理委員会事務局・越野祐基さん： 年々投票所の数が減り、投票所へ行くことが難しい人が増えているので、その様な方が簡単に投票所に行けるように、この取り組みを継続していきたい。 市の選挙管理委員会によると、市内の投票所は4年前に2か所減っていて、今後も、人口減少や投票立会人のなり手不足などの理由で、投票所の統廃合が進むことを懸念しています。 市選管は、今回の試験運用で問題点などを検証することにしていて、本格的な導入を進めることで、有権者の投票機会の確保に努めたいとしています。