部屋が散らかるのは自然界の法則! 仕組みを作って、家の中にある地雷を撤去しよう
また、誰にとっても使いにくい、天袋や深い収納スペースの奥部分などの“デッドスペース”は、無理に有効活用しようとしないほうがいいでしょう。私はよく「デッドスペースはデッド(仮死)のままにしておけ」と言っています。デッドスペースってもともと、踏み台がないと届かない高過ぎるところとか、かがまないと見えない低いところなど使いづらいところなのです。ですからそこにモノを置いても使わないし、見返すこともないはず。無理にモノを置かず、空けておいたままでいいのです。 ■時間の仕組み化 いくら場所があっても、戻す時間がなければモノは片づきません。片づけをやる時間を日常生活の中に組み込んでおくことも大切な仕組み化の一つです。とはいえ、毎日片づけのためにまとまった時間を作るのは難しいので、5~10分ぐらいの「スキマ時間」を活用するのがコツ。 おすすめの時間帯は、朝出かける前、夕食前、寝る前の1日3回です。時間で決めるのではなく、何らかの行動と紐づける方が習慣になります。 1日1回よりも、1日3回のリセットタイムをちょこちょこ作っておくと、何かの都合で1回スキップしてしまっても、次で元通りにしやすくなります。子どもは夕食前の片づけを習慣づけるといいでしょう。夕方帰ってきたときに家の中が片づいていると気持ちがいいですし、夕食も散らかったリビングの中でいただくよりも、片づいた部屋でいただく方が食事の質が上がります。朝いちばんに目に入る部屋が片づいていれば、1日を爽やかにスタートすることができます。 そのほかにも、遅刻癖がなくなった、という方も多いです。モノを置く場所がきちんと決まっていれば、出かける前に持ち物をバタバタ探す必要がなくなりますし、「スキマ時間」を有効活用していると時間の見通しがつくようになるからでしょう。片づけってちょっとでも気を抜くとあっという間に部屋は散らかってしまいます。 でもこれは仕方がないこと。自然界には「エントロピー増大の法則」というものがあるのをご存じでしょうか? これは、物事は放っておくと乱雑な方向に向かい、自然に元通りに戻ることはない、という法則です。 部屋が散らかり始めるサインは、「なんかこれ、置く場所がないな」「戻すのが面倒だな」といったちょっとしたモヤモヤです。日常生活のそんなモヤモヤを見逃さず、仕組みをちょこちょこ見直していくことがリバウンドを防ぐコツです。 ※西崎彩智著『人生が変わる片づけの習慣 片づけられなかった36人のビフォーアフター』より抜粋
西崎彩智