【中学生2人殺傷】数年前から刃物店へ 車と家から数十本を発見 専門家の見方は 地域社会に影響続く 北九州市
犯罪心理に詳しい専門家に聞きました。 ■福岡大学 人文学部・大上 渉 教授 「過去の無差別殺傷犯や大量殺人犯は、犯行前から事前に過剰とも思えるようなおびただしい凶器を保持している傾向があって、それは殺害を計画的に実行して、確実に自分が思い描いていた計画を遂行するためでもある。日頃の虚しさや満たされなさを埋めるためのよりどころだったのかも。」
この事件を受け、北九州市内では小・中・高校などで延べ1万人以上が登校を控えるなどしました。事件が地域社会に与えた影響は、今も続いています。 ■加藤雅大記者 「入り口には、カギがかかっているのでチャイムを鳴らしてくださいと書かれた紙が貼られています。」
現場からおよそ300メートルの学習塾では、事件を受け、授業中は出入り口を施錠し中にいる職員が鍵を開けるようにしました。また、授業の間の食事は自宅に帰るか、塾の中で食べることを徹底し、飲食店に行くことを禁止しました。さらに力を入れているのが、帰宅する生徒たちの見守りです。 ■生徒たち 「さようなら。」 これまでは授業後の質問対応を優先していましたが、まず帰宅する生徒たちを見届けてから応じることにしました。 ■九大進学ゼミ徳力校・佐多博隆 塾長 「事件後、生徒や保護者から通塾が不安だという声もあがっていたので、被害者の方と同じ世代の子どもを預かっている立場として、自分たちが守れる部分は守らないと。」 地域社会に不安が残る中、子どもたちを守る取り組みが続いています。 平原容疑者は逮捕後、当番弁護士らの弁護を「突っぱねて」きたといいます。24日、県の弁護士会は刑事訴訟法に基づいて、裁判所に職権で弁護士を選任するよう申し入れ、ようやく2人の弁護士が決まりました。 警察は今後、女子中学生に対する殺人容疑でも平原容疑者を調べる方針です。 ■加藤記者 「捜査関係者は、平原容疑者と中学生2人は面識はなかったとみています。なぜ平原容疑者が2人を狙ったのか捜査は続いています。」