〈衆院選〉鹿児島2区の三反園氏、草の根で保守分裂選を制す 喜ぶ支持者は「自民党入りが近づいた」
27日投開票の衆院選で、鹿児島県内選挙区最多の5人が立候補した2区は、無所属前職の三反園訓さん(66)が自民前職の保岡宏武さん(51)との保守分裂の戦いを制し、2期目の当選を果たした。草の根の活動を支えた支持者を前に「一生懸命働いて、必ず期待に応えていく」と誓った。 【写真】支持者から花束を受け取る三反園訓さん=27日午後8時9分、鹿児島市谷山中央3丁目
三反園さんは午後8時すぎ、鹿児島市谷山中央3丁目の事務所に姿を現し、支持者に拍手と歓声で迎え入れられた。「ありがとうございます」と何度も頭を下げながら一人一人と握手を交わし、「感謝の思いでいっぱい」と繰り返した。 自民元職に挑んだ前回と同様、組織に頼らない草の根型の選挙に徹した。現職として3年間選挙区を細かく歩き、有権者の声に耳を傾けた。幹線道路での「つじ立ち」は元県知事の代名詞となり、車から手を振り返す人も多くなった。履きつぶしてぼろぼろになったスニーカーもトレードマークとなった。 自民党に願い出た公認は得られなかったが、陣営の一人は「保岡さんに公認がいったとしても、票まで流れるわけではない。そこまで縛りはきつくない」と自民支持層への浸透に自信を見せ、「むしろ今回は無所属の方が自民への逆風を受けにくい」と無党派層からの支持にも期待していた。 衆院では自民会派に所属し、選挙区選出の議員として地元に貢献してきた実績や知事時代の業績をアピール。保守層の支持を固め、選挙戦では保守系の市議らが各地でマイクを握った。公明党関係者も応援に駆けつけるなど、保守分裂の中でも優位に戦いを進めた。
2期目の当選を祝う選挙事務所では、早くも「念願の自民党入りが近づいた」と語る支持者も。三反園さんは「やらなければいけないことがたくさんある。国民が主役の政治を実現していく」と力を込めた。
南日本新聞 | 鹿児島