【インドで爆売れ中】 スズキの世界戦略車、フロンクスが満を持して日本上陸!
インドで大反響の世界戦略車
スズキはインドのグジャラート工場で生産している、クーペライクなデザインを纏ったコンパクトSUV、『スズキ・フロンクス』の販売を開始した。価格は254万1000円からだ。 【写真】10月16日に都内でお披露目されたスズキ・フロンクス (95枚) フロンクスはインドのSUV市場において、史上最速で累計販売台数20万台を達成。ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2024のワールドアーバーンカー部門のファイナリストにも選ばれるなど、まさにスズキの世界戦略車となっている。 過去にスズキは海外生産車を輸入していたが、グローバルで仕様が統一されていることがほとんどであり、それは日本に向けても同様だった。しかし今回のフロンクスは、日本仕様として新たに様々な開発が行われてきたのが特徴だ。 まずはフロンクスの概要について説明しておこう。 ボディサイズは全長3995mm、全幅1765mm、全高1550mm(含むシャークフィンアンテナ)で、多くの立体駐車場に入るサイズだ。ホイールベースは2520mm、最小回転半径は4.8mで、スイフトよりも僅かにボディは大きいものの、最小回転半径は同じ値となった。 搭載されるエンジンは1.5L直列4気筒(K15C型)にマイルドハイブリッドを組み合わせ、最高出力は101ps/6000rpm、最大トルクは135Nm(13.8kg-m)/4400rpmを発揮(いずれも2WD)。そこに6速ATが組み合わされ、WLTCモード値の燃費は19.0km/l(2WD)と17.8km/l(4WD)を記録している。 発表会が行われた10月16日から販売開始されたが、既に予約が受け付けられており、現在約9000台のオーダーが入っている状況。月販1000台を想定していることから、日本市場からの期待値が高いことが伺われる。
日本専用に開発された4WD
さて、日本仕様として様々な開発が行われているが、中でも4WDはインドをはじめ他の仕向地にはない仕様だ。基本はスイフトと同じ機構を用いており、通常走行時は前輪寄りに駆動力を配分。滑りやすい雪道などでは前後輪に最適な駆動力を配分する、ビスカスカップリング式4WDシステムを採用する。 4WDには走行シーンによって使い分けられるモードを追加。急な下り坂などで使用できるヒルディセントコントロール、そして滑りやすい路面でスリップを防止するグリップコントロール、エンジンの出力を自動で抑えブレーキの制御も併用し安心して発進できるスノーモードの3つで、スポーツモードは2WDと4WD両方に設定される。 開発責任者の森田祐司氏は、「以前日本に導入していたバレーノに、4WDの設定はなかった。しかし日本では積雪地域が多く4WDの必要な方が多いことを痛感。フロンクスでは、そういったお客様の声に応えられるように、日本向けに4WDを設定した」と明かす。ドライブモードの切り替えも「雪道や悪路で安心して走れるよう」との思いからだ。2WDにおいてもスポーツモードが備わるので、「軽快な走りを楽しんでもらえるだろう」とコメントした。 さらに日本の冬を意識して、シートヒーターやリアヒーターダクト、ドアミラーヒーターも日本専用に装備。インドなどではセンターコンソール後端にエアコンの吹き出し口を設けているが、ヒーターダクトなどと干渉することからリアヒーターダクトを優先し廃されている。